「アメリカで働きたい」と考えたときに、アメリカではカレンダー上の休日がどのくらいあるのか気になる人もいるでしょう。有給休暇の有無や祝祭日などの休日事情は、働く上で重要なポイントのひとつです。
この記事では、アメリカの休日や祝日、有給休暇について解説します。
アメリカの祝日は日本よりも少ない
アメリカは仕事と休日のオンオフがはっきりしており、日本よりもプライベートな時間が多いと思う人もいるかもしれません。しかし、アメリカの祝祭日は11日間しかなく、日本の祝祭日である16日よりも少ないのが現状です。
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アメリカの祝日は州ごとに異なる
日本とは異なり、アメリカの祝日は「Federal Holidays」と「State Holidays」の2種類あります。Federal Holidaysは、連邦政府が定める米国共通の祝日、State Holidaysは、各州政府が州法などで独自に定める祝日です。
上記で説明した11日間のアメリカの祝日とはFederal Holidaysを指します。
ただし、Federal Holidaysでも、すべての州が休日に設定しているとは限らないので注意が必要です。
例)カリフォルニア州
州独自の祝日の例として、カリフォルニア州のState Holidaysをご紹介します。
祝日 | 名称 | 備考 |
3月31日 | Cesar Chavez Day | シーザー・チャベス(公民権運動の指導者)の誕生を祝う祝日 |
5月19日 | Malcolm X Day | バークレーでのみ設定されている祝日 |
5月22日 | Harvey Milk Day | ウェストハリウッドでのみで設定されている祝日 |
11月29日 | Day after Thanksgiving | 感謝祭の翌日の金曜日を祝日扱いとして、4連休の感謝祭休日とする祝日(多くの州で設定されています) |
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アメリカならではの休日事情
次に、日本の休日事情とは異なるアメリカならではの休日事情について解説します。
公的な有給休暇の制度はない
日本とは異なり、アメリカの企業には従業員に有給休暇を与える法的な義務はありません。アメリカでは、企業が提供する福利厚生のひとつとして有給休暇が設定されています。一般的には、年間で2〜3週間程度の有給休暇を設定している企業が多いようです。公的な有給制度がないため、中には有給休暇がない企業もあるようです。
民間企業は意外と休まない
アメリカの民間企業は、休まず営業しているところが多くあるようです。欧米文化において重要な位置づけとなるクリスマス休暇を例に挙げると、12月24日は営業時間の短縮のみといった企業が多く、祝日にあたる12月25日もアメリカ全体で約2割の企業が通常通り営業しているというデータもあります。(Society of Human Resource Managementの調査データより)
このように、公的機関以外は祝日であっても休めるとは限らず、流動的であるといえるでしょう。
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連邦政府の祝日の詳細
次に、連邦政府が定めている祝日の11日間がどのようなものか詳しく説明します。
☑New Year’s Day (1月1日)
日本とは異なり、アメリカには正月という風習がありません。アメリカでは2日からお店の営業や仕事が始まることが多いようです。人によっては、クリスマスツリーを片付けたり、ゆっくりと過ごしたりするようです。アメリカでは正月よりも、年越しのカウントダウンがメインイベントで、年が変わる瞬間に打ち上げ花火で祝うことが多いようです。
☑Martin Luther King Jr. Day (1月の第3月曜日)
Martin Luther King Jr. Dayは、キング牧師の生誕記念の日です。キング牧師は、公民権運動に尽力し、1964年にノーベル平和賞を受賞したアメリカの英雄的な人物です。この日は祝日ですが、実際に休日にしているのはアメリカ全体の約3分の1程度の企業のようです。それ以外の企業では通常通り営業しています。
☑Washington’s Birthday / Presidents’ Day(2月の第3月曜日)
Washington’s Birthdayは、初代アメリカ大統領ジョージ・ワシントンの生誕記念の日で、Presidents' Day(大統領の日)ともいわれています。Birthday of Martin Luther King Jr. Dayと同じく、約3分の1の企業が休日にし、それ以外の企業では通常通り営業しています。
☑Memorial Day (5月の最後の月曜日27日)
Memorial Dayは、戦没将兵追悼記念日であり、アメリカが関与した戦争で戦死したすべての人を讃えるために設定された祝日です。大統領か副大統領の演説があり、人々は墓地に花輪や祈りを捧げたりして過ごします。地域によっては、イベントやパレード、祭典などが行われます。
企業は休日となるところが多いですが、ショッピングモールやレストランは営業しています。
☑Juneteenth (6月19日)
現在のアメリカに、アフリカから連れてこられて奴隷にされた人々が解放された日です。2021年6月17日、バイデン大統領がこの日を連邦の祝日とする法案に署名し、新たな祝日となりました。
☑Independence Day (7月4日)
Independence Dayは、アメリカの独立記念日です。アメリカでIndependence Dayは、「4th of July」と表現されることが一般的です。アメリカでもっとも盛り上がるイベントのひとつで、夜にはさまざまな場所で花火が盛大に打ち上げられます。家族や友人とバーベキューを楽しんだり、自宅でパーティーを開いたりして盛り上がる人が多いようです。
☑Labor Day (9月の第1月曜日)
Labor Dayは、労働者の日であり、日本でいうところの勤労感謝の日にあたります。一般的に企業や学校は休日になることが多いようですが、通常どおり営業しているお店もあるようです。Labor Dayで3連休をとる人も多く、道路や空港が混雑しやすい傾向にあります。地域によってはパレードをするところもあり、賑やかな祝日になっています。
☑Columbus Day (10月の第2月曜日)
Columbus Dayは、コロンブスが北アメリカ大陸を発見し、到着したことを記念した祝日です。しかし、多くの企業は通常通り営業しており、ほぼ平日として扱われているようです。イタリア系アメリカ人がこの日を制定したこともあり、イタリアやスペインなどの一部都市ではColumbus Dayを祝う祝賀会が開かれています。
☑Veterans Day (11月11日)
Veterans Dayは、退役軍人の日といわれ復員軍人を讃えるための祝日です。アメリカでは軍人はヒーローとされており、退役軍人を見かけた際にはお礼をいうように学校から教わります。午前11時になると黙祷が2分間行われ、さまざまな場所で軍人を讃えるイベントやパレード、式典が行われます。
☑Thanksgiving Day (11月の第4木曜日)
Thanksgiving Dayは、感謝祭の祝日です。ヨーロッパからアメリカ新大陸に渡ったキリスト教徒たちが、荒野を開拓して初めての収穫を得て、神に感謝したことを記念すると共に、建国の礎をつくった働きを讃える日です。七面鳥やパンプキンパイといった伝統的な料理を用意し、家族で過ごすのが一般的です。当日は多くの企業が休業し、お店も早く閉まります。
この日にニューヨークで行われる「メイシーズ・サンクスギヴィング・デイ・パレード」は有名で、大いに盛り上がります。
☑Christmas Day (12月25日)
Christmas Dayは、クリスマスの祝日です。アメリカでは一大イベントであり、一年でもっとも盛り上がる日ともいわれています。日本では恋人と過ごす日という印象がありますが、アメリカでは正月に近いイベントで、家族と過ごすのが一般的です。Thanksgiving Dayと同じように、家族でパーティーを開いたりして楽しみます。
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連邦政府の祝日に営業している民間会社の割合とは?
連邦政府の定めるFederal Holidaysは、政府機関や銀行は休業しますが、一般企業や学校は個々の判断に委ねられています。
では、祝日の民間企業の稼働状況はいったいどうなっているのでしょうか。シンクタンクが調査した祝日の民間企業の稼働状況は以下の通りです。(ただし、2021年に制定されたばかりのJuneteenthについてはデータはありません)
祝日(Federal Holidays) | 休業 | 半休 | 平常 |
New Year’s Day (1月1日) | 94% | - | 5% |
Martin Luther King Jr. Day (1月の第3月曜日) | 36% | 0% | 64% |
Washington’s Birthday / Presidents’ Day(2月の第3月曜日) | 35% | - | 65% |
Memorial Day (5月の最後の月曜日) | 92% | 1% | 7% |
Independence Day (7月4日) | 93% | 1% | 6% |
Labor Day (9月の第1月曜日) | 93% | 1% | 6% |
Columbus Day (10月の第2月曜日) | 14% | 0% | 86% |
Veterans Day (11月11日) | 22% | - | 77% |
Thanksgiving Day (11月の第4木曜日) | 94% | 1% | 5% |
Christmas Day (12月25日) | 95% | 0% | 5% |
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祝日ではないものの、重要なイースターとは?
イースターとは、日本語で「復活祭」という意味を持つ、キリスト教圏でのお祭りです。何月何日と決められているわけではなく、その年の春分の次の満月から数えて最初の日曜日がイースターとなります。
アメリカではキリスト教徒が多いこともあり、イエス・キリストの復活を祝うための休日であるイースターは重要な行事になっています。一般的には、家族や親戚、友人と過ごしたり、自宅で食事を楽しんだり、教会のミサに参加したりして過ごします。
復活祭の当日にミサに参加した子供達は、エッグハント(卵探し)をして楽しみます。アメリカは多民族国家であるため、法律で定められた祝日ではありませんが、前々日のGood Fridayは休日になる州もあります。Good Fridayは、人間の持つすべての罪をキリストが背負った日であるため、聖なる日として祝われているのです。
イースターの翌日のEaster Mondayは、国や地域によってさまざまなイベントが行われる日になっています。アメリカのみならずキリスト教を信仰する国では、Easter Mondayが祝日や休日になることが多いです。
実はアメリカ人も働きすぎ?
「日本人は働きすぎである」という印象を持たれる一方で、アメリカ人は休暇をしっかりとり、日本よりも労働時間が短いと考えている人も多いでしょう。しかし経済協力開発機構(OECD)の調査によれば、2020年の平均労働時間は、アメリカが1,767時間で日本が1,598時間となっており、アメリカのほうが日本よりも平均労働時間が長いという結果が出ています。
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一方で、仕事に対するモチベーションを維持するために、アメリカの大手企業のオフィスは各種サービスが充実していたり、柔軟性が高く成果主義が浸透した労働環境となっています。
まとめ
アメリカの休日や祝日、有給休暇について解説しました。アメリカは国で定める祝日は少ないものの、別に州ごとに設定された祝日があり日本とは制度が異なっています。アメリカで働く際の参考にしてください。
アメリカで働くことに興味があり、将来向こうで働いてみたいという方には、アメリカ系の外資系企業で働くことで、アメリカ文化について知るという選択肢もあります。エンワールドは多くのアメリカ系の外資系企業の案件を保有しております。まずは、お気軽に無料面談へご応募ください。