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転職時の面接では、多くの企業が転職理由について質問します。しかし、転職理由の答え方がよくわからず、マイナスな印象を与えてしまわないかと不安に感じている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、面接で好印象を与える転職理由の答え方や、理由別の例文を解説します。転職理由が思いつかない場合の対処法も紹介しているので、これから転職活動に取り組む方はぜひ参考にしてください。
好印象な転職理由の答え方がわかる!面接を成功させるノウハウをすべて伝授します
エンワールドでは、一人ひとりに最適な転職先をご紹介するだけでなく、転職プロセスにおいてのサポートにも力を入れています。転職理由など、転職についてわずかでも不安を感じている点があればぜひお気軽にご相談ください。
面接官が転職理由でチェックしているポイント
転職理由を答えるうえで大切なのは、面接官が何を確認しようとしているかを理解することです。
ここでは、面接官が転職理由を通じてチェックしているポイントを2つ紹介します。
自社との相性はよいか?
面接官の多くは、転職理由を尋ねることで応募者と自社との相性を確認しています。
仮に、転職理由の一つが「個人主義の環境で、自分のペースで働きたいため」だとしましょう。この場合、チームワークを重視する企業では、「自社とは相性が合わないかもしれない」という印象を面接官に与えてしまう可能性があります。
また、転職理由からは、どのようなモチベーションで仕事に取り組んできたかも読み取ることが可能です。そのため、応募者の仕事に対する姿勢が、自社の求める人物像や社風と合致しているかどうかも重視されます。
同じ理由で退職されないか?
面接官が応募者に転職理由を尋ねる際は、前職と同じ理由ですぐに退職する可能性がないかも重要なチェックポイントです。
多くの企業は、採用した人材に長く活躍してもらうことを期待しています。もし入社後すぐに辞められてしまえば、採用コストや教育にかけた時間が無駄になってしまいます。
そのため、転職理由が自社にも当てはまらないかどうかをはじめ、他責思考ではないか、話の内容に違和感がないかどうかも確認しているのです。
転職理由で好印象を与える7つのコツ
ここでは、面接で好印象を与える転職理由の伝え方として、7つのコツを紹介します。
これから転職活動を始める方は、それぞれのポイントを押さえながら確認していきましょう。
本心と異なる転職理由を作らない
面接でよい印象を与えたいあまり、本心とは異なる転職理由は作らないようにしてください。
なぜなら、前職や現職での不満から転職を目指している方は多くいるためです。面接官もその点は理解しているので、伝え方にさえ注意を払えば、本当の退職理由を話しても問題ありません。
また、これまで多くの面接を担当してきた面接官に作り上げられた転職理由を伝えることで、嘘をついていることが見抜かれる場合もあるかもしれません。
本心でない転職理由を伝えて採用されたとしても、入社後に実際の転職理由に当てはまる状況が発生する可能性があります。その場合、仕事をするなかで次第に不満が募り、また退職してしまう恐れがあるでしょう。
人間関係の話はできる限り控える
人間関係の悩みはあらゆる企業で起こりうるため、転職理由として伝えるのはなるべく控えましょう。
例えば、「上司や同僚とのコミュニケーションがうまく取れなかった」という内容を話してしまうと、入社後に他の社員と協力して仕事に取り組めるのかと、面接官に不安を与えてしまう恐れがあります。
そのため、セクハラやパワハラなど、客観的に見てやむをえないケースを除き、自ら人間関係の問題について話す必要はありません。
転職理由は一つに絞る
面接で転職理由を伝える際は、理由を一つに絞ることが大切です。
人によっては、「給料を上げたい」「残業を減らしたい」など、複数の理由から転職を考えている場合もあるでしょう。しかし、いくつもの理由を並べてしまうと、「不満を抱きやすい人なのでは」と面接官に思われてしまう可能性があります。
また、転職理由が多すぎると内容も伝わりづらくなるため、なるべくポジティブな理由を一つ伝えることをおすすめします。
応募先企業にも該当する理由は控える
応募先企業にも該当する転職理由は、面接で伝えないほうが賢明です。転職理由として挙げた内容が転職後も解決しない可能性があると、自社を選んだ理由について面接官から疑問を抱かれる場合があります。
例えば、「転勤が多く、落ち着いて生活できなかった」という転職理由を伝えた場合、応募先企業でも複数回の転勤がありうると、「入社してもすぐ退職してしまうのではないか」と懸念される可能性があります。
離職を心配されないためにも、これまで感じていた不満が応募先企業で解消できるかどうかを意識して転職理由を考えることが重要です。そのためには、入念に企業研究を行い、志望企業の社風や働き方などを十分に把握することをおすすめします。
ネガティブな本音の裏にあるポジティブな要素を見つける
転職理由がネガティブな内容の場合、どのように伝えればよいか悩む方もいるのではないでしょうか。こうした場合は、ネガティブな本音に隠れているポジティブな要素を見つけて伝えることが重要です。
例えば、「上司との関係性がうまくいかなかった」という理由は、「上司や仲間と協力して実績をあげたい」という想いの裏返しといえます。また、「給料が安くて不満を抱いていた」という理由には、「自分の力を最大限に発揮し、正しく評価されたい」という前向きな思いが隠れています。
その他の転職理由も、以下のように前向きな理由に言い換えることが可能です。
ネガティブな転職理由 |
ポジティブに言い換えた転職理由 |
仕事のやりがいがなかった |
自分らしく働ける環境で力を発揮したい |
スキルが身につかなかった |
より幅広い業務を担当してスキルアップを図りたい |
企業の将来性が不安だった |
企業の成長を実感したい |
残業が多くて大変だった |
生産性を保ちながら効率的に働きたい |
社風が合わなかった |
チームで協力して働ける職場で実力を発揮したい |
まずは、ありのままの転職理由を書き出し、そこからポジティブな表現に変換できないか考えてみましょう。
現状を改善するために行動したことを伝える
面接の転職理由を話す際、これまでの不満や愚痴ばかりを伝えても、評価にはつながりません。職場で不満があった場合は、現状を改善するために起こした行動を伝えることが大切です。
例えば、同じ業務ばかりを任せられてスキルアップできなかった場合は、「他の業務を担当させてもらうために上司にかけ合った」などの行動を伝えましょう。
結果的に不満が解消されなかったとしても、問題解決に向けてどのように動いたかを伝えることで、自主的に行動できる方だという印象を面接官に与えられる可能性があります。
転職理由と志望動機に一貫した流れを持たせる
面接で伝える転職理由は、志望動機と一貫した流れを持たせることが重要です。
例えば、転職理由が「決められた仕事ばかりで工夫する余地がなかった」という場合、志望動機として「御社の自分自身で方法を考えながら柔軟に仕事に向き合えるところに魅力を感じました」などと伝えると、転職理由と志望動機の一貫性を示せます。
このように、「こういう理由で退職し、それを叶えるために御社で働きたい」という流れを理路整然と説明できれば、面接官も納得しやすく、評価につながる可能性が高まります。
関連記事:面接で志望動機・志望理由を聞かれたときの効果的な答え方
状況別の転職理由の例文|OK例・NG例を比較
ここでは、転職理由の例文を7つのパターンに分けて紹介します。転職理由のOK例だけでなくNG例も紹介しているので、転職理由を考える際の参考にしてください。

スキルアップ・キャリアアップを目指したい
【OK例】
現在の職場では、自動車部品の法人営業職として8年間勤務してまいりました。既存顧客との信頼関係を深めるとともに、新規顧客の開拓にも積極的に取り組み、営業部内80名中3位の実績を上げることができました。
これまで培ってきた法人営業の経験や自動車部品に関する専門知識を活かし、今後はグローバルな環境でさらに営業力を高めていきたいと考えております。しかし、現在の企業規模ではその実現の難しさを実感しているため、新たな環境を求めて転職を決意しました。
【NG例】
現職ではシステムエンジニアとして、クライアント企業の業務システムの受託開発に携わっております。これまで、メーカーや金融、広告など、幅広い業界の企業に対して業務システムを提供するなかで、必要な技術や知識を磨いてきました。
今後は将来的な独立も視野に入れて、Webサービスやアプリなどの自社開発に携わりたいと考えるようになり、転職を決意しました。
【回答のポイント】
転職後に習得したいスキルを示す前に、これまでの仕事の経験や身につけてきたスキルを伝えましょう。そこから、入社後の取り組みたいことを述べることで、面接官に自社で活躍するイメージを持ってもらいやすくなります。
また、これから身につけたいスキルが応募先企業の仕事を通して習得できるかを、確認しておくことが重要です。
なお、転職後にスキルアップし、将来的に独立を希望する方もいることでしょう。しかし、企業は長期的に活躍できる方も求めているケースが多いため、基本的に独立の意向を伝えないようにしてください。
関連記事:転職でキャリアアップするのは難しい?できる人の考え方を詳しく紹介
キャリアチェンジをして新しいことに挑戦したい
【OK例】
現職では食品メーカーの営業職として、量販店や小売店への提案営業を担当しております。市場動向の分析や店舗ごとの売れ筋商品を踏まえた販促企画に取り組んだ結果、年間売上を前年比130%に伸ばすことができました。
一方で、営業活動だけではお客さまの期待に十分応えきれない場面も多く、次第に自ら商品づくりに携わりたいという思いが強くなっていきました。社内で商品開発部への異動を希望し、実際に商品改善の提案を行いましたが、部署異動の前例が少なく、希望の実現は難しい状況です。
営業経験を通じて培った分析力や提案力を活かし、常に新しい商品づくりに挑戦している御社で、より多くの方に支持される商品づくりに貢献したいと考えております。
【NG例】
現職では、保険会社の営業職として個人のお客さまへの保険商品の提案を担当しています。しかし、初対面の方とのコミュニケーションに苦手意識があり、営業活動に大きなストレスを感じる場面もありました。
そうしたなかで、社外の方との関わりが少ない仕事を探していたところ事務職に興味が湧いたため、転職する考えに至りました。
【回答のポイント】
異なる職種への転職を希望する場合は、前職でその望みが叶わなかったという背景を伝えることが大切です。例えば、「部署異動を願い出たものの実現しなかった」という事実を伝えることで、面接官にも転職の必要性を納得してもらいやすくなります。
ただし、現職の仕事が苦手だからという理由を直接的に伝えてしまうと、ネガティブな印象を与えてしまう可能性があります。そのため、「自分の適性を考慮し、この職種を志望した」といった前向きな表現に置き換えることが大切です。
また、これまで経験のない業種や職種に挑戦する場合、経験のある仕事に比べて採用の難易度は高くなる傾向があります。だからこそ、これまで培ってきた経験やスキルが転職先でも活かせるという点をアピールしましょう。
ワークライフバランスを改善したい
【OK例】
現在の職場では、月60時間を超える残業が発生することが多く、プライベートの時間を確保しにくい状況が常態化しております。人員が不足しており、補充の見通しも立っていないことから、今後も残業時間が大きく改善する見込みはないと感じています。
そのようななか、結婚して子どもが生まれたことをきっかけに、仕事だけでなく家庭の時間も大切にしたいと考えるようになりました。こうした状況から現在の働き方を見直し、よりよいワークライフバランスを実現するために転職を決意しました。
【NG例】
現職では残業や休日出勤が多く、プライベートの時間を十分に確保できない状況が続いており、日々ストレスを感じております。仕事に追われる生活から逃れ、何よりも私生活を充実させたいと考えるようになりました。
そのため、残業や休日出勤がほとんどなく、自分のペースで楽に仕事に取り組める企業で働きたいと思い、転職を希望しております。
【回答のポイント】
単に残業を減らしたいという理由だけでは、労働意欲が低いと受け取られ、面接官にネガティブな印象を与えてしまう可能性があります。そのため、実際の残業時間や勤務時間などの具体的な数字を交えて、労働時間の長さを明確に伝えることが大切です。
さらに、自身の努力だけでは残業時間を減らすことが困難であると説明することで、転職の必要性により説得力が増します。
また、「何となく残業を減らしたいだけなのでは」と思われないように、「家族や子どもとの時間を増やしたい」など、ワークライフバランスを見直したい理由もあわせて伝えてみましょう。
関連記事:子育てしながらの転職を成功させるには?注目すべきポイントや適したタイミングを知ろう
給料を上げたい
【OK例】
現職では、実績よりも勤続年数が重視される評価制度が採用されています。私は現在入社5年目で、毎期の売上目標を達成していますが、入社時からほとんど給与に変化がありません。
昨年結婚し、今後子どもが生まれることも見据えるなかで、家族を支えていくためには現在の環境で働き続けることに限界を感じるようになりました。そのため、個人の成果が正当に評価される企業で働きたいと考え、転職を決意しました。
【NG例】
現職の仕事内容にはやりがいがありますが、給与水準の低さに不満を感じています。現在の収入では理想とする生活を叶えられず、趣味にお金をかけられないため、転職を決意しました。
御社は、給与や賞与の水準が高いだけでなく、福利厚生も充実していると伺っております。そうした環境で働くことで、これまでのように我慢せず、私生活を充実させたいと考えております。
【回答のポイント】
現在の会社で給与が増える見込みがないことを伝える際は、成果を出しても収入が増えない状況を具体的に示すことが大切です。単に「給与が増えない」と不満を述べるだけでは、努力をしていないのではないかと面接官に思われてしまう恐れがあります。
また、「家族を支える」「親の支援をする」など、収入を増やしたい理由を付け加えることで、転職の必要性がより伝わりやすくなります。そのうえで、実力や成果で評価してもらえる企業で働きたいという意志を示すことで、前向きな印象を与えられるでしょう。
会社の将来性に不安がある
【OK例】
現職では業績悪化により、事業所の閉鎖や採用人数の減少などの影響が出ており、事業全体が縮小傾向にあります。私自身も新規事業のリーダーとして業務を進めていましたが、予算の確保が難しく、事業は志半ばで終了となりました。
業界も縮小傾向にあり、会社の業績が今後改善される見込みも立っておらず、仕事の幅がさらに狭まることが予想されます。これからのキャリアをあらためて見つめ直した結果、新たな仕事に挑戦してスキルアップを図りたいという思いが強くなり、転職を決意しました。
【NG例】
現職の業界に将来性を感じられず、今後もこの環境に身を置くことに漠然とした不安を抱いております。周囲で転職者が増えている状況も踏まえ、私も行動を起こすべきだと考えるようになり、別の業界への転職を検討し始めました。
御社の業界は今後も一定のニーズが見込まれ、安定して長期間勤務できる環境に魅力を感じております。そのような安定した環境で、精神的な安心感を持ちながら長く貢献したいと考えております。
【回答のポイント】
会社の将来性への不安を伝える際には、具体的な状況を説明することが大切です。
例えば、業績不振により自身の担当業務にまで影響が出ていることや、業界全体の需要低下や会社の現状などを伝えます。今後業績が改善する見込みのなさを示すことで、転職の必要性を強調できます。
一方で、「漠然とした不安があり、周囲の影響で転職活動を始めた」といった説明では、計画性がない印象を与えてしまうでしょう。
また、不安のみに焦点を当てるのではなく、「新しい仕事に挑戦したい」「スキルや経験をさらに高めたい」など、仕事に前向きな気持ちもあわせて伝えることが重要です。
社風が合わない
【OK例】
現在の職場では、昔からの習慣や個人の感覚を重視して仕事を進める傾向があります。しかし、この方法では再現性が低く、業務の効率化にもつながりにくいと感じておりました。
業務内容を分析し、よりよい手法を取り入れるよう何度も上司に提案しましたが、会社の慣習が変化することはなかったため、転職を決意いたしました。
御社では業務の分析と改善を継続的に行っていると伺っております。そのような環境のなかで最善の方法を選択し結果を残すことで、貢献していきたいと考えております。
【NG例】
現在勤務している企業では、私の考えとは合わない社風があります。そのなかで、社風に対して否定的な姿勢を取っていたこともあり、周囲との関係がうまくいかなくなりました。
こうした状況から徐々に仕事に集中できなくなり、転職を決断しました。御社のような社風であれば、やりがいを感じながら長期的に働けるのではないかと考えております。
【回答のポイント】
社風が合わないことを転職理由とする場合は、どのような要素に問題があったのかを明確に伝えることが重要です。「なんとなく自分に合わない」といった曖昧な説明に留まると、企業側に問題がなく、勢いで転職を決断したのではないかと思われる可能性があります。
また、社風が合わずにすぐ退職するのではなく、現状を変えるために起こした行動も伝えることで、自主性のある人物として評価されやすくなります。
介護や家族の転勤など家庭の事情がある
【OK例】
父が病気になり、介護が必要となったことが退職のきっかけです。前職は、実家から通勤可能な範囲に事業所がなく、リモートワークにも対応しておりませんでした。そのため、父の状態が落ち着くまでは実家で一緒に生活しながら介護に専念することを決意し、退職いたしました。
現在は、父が介護施設に入所したため、仕事に支障が出ることはありません。前職で培った仕事の経験やスキルを活かし、御社に貢献したいと考えております。
【NG例】
親の介護が必要になったため、やむをえず急遽退職しました。しかし、貯蓄の減少により再就職の必要性を感じ、働く決心をいたしました。
私は仕事よりも家庭を優先したいと考えており、時短勤務を希望しております。現在も介護は継続しているため業務に集中できないかもしれませんが、可能な範囲で精一杯取り組んでまいります。
【回答のポイント】
介護や家族の転勤にともなう時間や場所の制限などにより、これまでの会社で働くことが困難になり、やむをえず退職するケースもあります。そのような事情があった場合は、正直に理由を伝えることが大切です。
介護を理由に退職した場合は、すでに介護施設に入所していることや、兄弟や親戚のサポートがあることなどを示せれば、仕事に専念できることのアピールにつながります。
現在も家庭の事情によって仕事に影響が出る場合は、入社後にスムーズに働けるよう、包み隠さず説明しておきましょう。ただし、「仕事よりも家庭を優先する」といった、仕事を軽視しているように受け取られる発言は控えるようにしてください。
よくある転職のきっかけとは?転職理由ランキング
これから転職を考えるうえで、転職希望者がどのような理由で転職を決意したのかは多くの方が気になるポイントです。
エンワールドは、正社員として働く年収800万円以上の方を対象に「転職のきっかけ」についてアンケートを実施し、1,332名から回答を得ました。
転職を考え始めたきっかけ・理由についての質問に対する回答結果は、以下のとおりです。

参考:年収800万円以上の外資系・日系企業社員における 「転職のきっかけ」実態調査|エンワールド・ジャパン
面接の転職理由が思いつかないときの対処法
転職に興味を持っていても、なかなか具体的な転職理由が思い浮かばない場合もあります。
ここでは、面接の転職理由が思いつかないときの対処法を3つ紹介するので、それぞれの方法を確認しましょう。
紙に情報を書き出して整理する
面接で伝える転職理由が思い浮かばない場合は、紙に情報を書き出して整理する方法が効果的です。具体的には、以下の3つの項目に分けて考えます。
- 退職のきっかけ
- 状況を改善するために起こした行動
- 志望先企業で実現できること
まずは、退職を考えたきっかけを箇条書きで書き出しましょう。次に、書き出した転職理由ごとに、状況を変えるために取った行動を記入します。
例えば、残業時間が長いことが転職理由の場合、「業務効率化のためにマニュアルを作成した」「人員不足を解消するために、上司に働きかけた」といった具体的な行動を書きます。
最後に、志望企業で前職や現職では改善されなかった問題を解決できるかどうかを判断してください。
例えば、「残業時間がほとんどなく、理想のワークライフバランスを実現できる」「人事評価制度が整備されており、個人の成果で適切に評価される」など、志望企業で実現できることを記入します。
このように、項目を分けて紙に書き出すことで頭のなかの情報が整理され、説得力のある転職理由を考えやすくなります。
家族や友人に相談する
転職理由を一人で考えてもうまく情報を整理できない場合は、家族や友人などの身近な方に相談することをおすすめします。
転職したいと思った経緯を家族や友人に話すことで、自分の考えが整理され、本質的な転職理由を把握しやすくなる可能性があります。
また、転職経験がある方に相談すれば、実際の経験に基づいた具体的なアドバイスももらえるでしょう。さらに、転職活動全般についてアドバイスをもらうことで、その他の不安や悩みの解決につながる場合もあります。
なお、職場の同僚に相談してしまうと転職の意思が社内に広まる恐れがあるため、会社とは関係のない方に話すようにしてください。
転職エージェントを活用する
転職理由がまとまらない場合は、転職エージェントに相談する方法も効果的です。
転職エージェントのコンサルタントは、これまでに多くの転職希望者をサポートしてきた実績から、多くの転職成功者を見てきています。また、採用企業がどのようなスキルセットの人物を探しているのかなど、企業側の情報にも精通しています。そのため、現時点で理由が明確でない場合でも、思い当たる転職のきっかけや希望するキャリアなどを伝えることで、転職理由が定まるでしょう。
また、転職理由の整理だけでなく、面接で伝える際のポイントについて具体的なアドバイスを受けられる場合もあり、面接官に好印象を与えるコツも把握できます。
エンワールドは、外資系企業・日系グローバル企業の求人を専門に扱う転職エージェントです。エンワールドを通じて企業への応募が決まった方に対して転職サポートを実施しており、転職理由の伝え方やキャリアプランの設計方法など、さまざまなアドバイスを行っています。
外資系企業や日系グローバル企業への転職を検討しており、経験豊富なキャリアコンサルタントからサポートを受けたい方は、新規会員登録からご登録ください。
外資系企業への転職理由を考える際の注意点
外資系企業への転職を目指す際は、転職理由を考えるうえで外資系ならではの気をつけるべきポイントがあります。
ここでは、外資系企業への転職理由を考える際の注意点を3つ紹介するので、ぜひ参考にしてください。
社風の理解を怠らない
「外資系企業は個人主義」という印象があり、「チームで協力して仕事に取り組みたい」という転職理由は、評価されないと考える方もいるのではないでしょうか。
しかし、実際は外資系企業だからといって、何事も単独で成し遂げられるわけではありません。企業によって社風や働き方は異なるため、応募を検討している企業ごとの特徴を十分に調べることをおすすめします。
企業の公式サイトや求人ページには、「Mission」や「Core Values」といった言葉を用いて、企業が大切にしている文化や社風が記載されています。そうした内容を読み込み、企業ごとの特徴を理解したうえで転職理由を考えるようにしましょう。
即戦力として活躍できるアピールを忘れない
外資系企業は、職務内容に適した人材を採用する「ジョブ型雇用」を取り入れていることが一般的です。そのため、ある程度専門的なスキルや経験を求められることが多く、即戦力として活躍できるというアピールは重要だといえます。
すでに希望する業界・職種でのキャリアを積んでいる方は、これまでに習得したスキルや経験した仕事について伝えましょう。また、数年後のキャリアプランや国内外の動向を踏まえた業界の未来について話すことで、好感触を得られる可能性もあります。
関連記事:ジョブ型雇用とは?メンバーシップ型雇用との違いや導入企業の事例を解説
「英語を使いたい」以外の理由も考える
得意の英語を活かして、外資系企業への転職を目指す方もいるでしょう。しかし、「英語を使いたい」という転職理由だけでは不十分で、それ以外の理由も考えることが重要です。
語学の堪能な人材を必要とする外資系企業は多いですが、英語はあくまでも手段の一つに過ぎず、それだけで人材としての価値が決まるわけではありません。自身のキャリアプランを明確にし、その企業で何を実現したいかという観点で転職理由を述べることが大切です。
企業によっては、外資系企業でも英語を使わないポジションがあります。そのため、応募する部署や職種で必要とされるスキルを事前に確認することも忘れないようにしましょう。
まとめ:好印象につながる転職理由を作成して外資系・日系グローバル企業への転職を目指す方は、エンワールドへの登録をご検討ください
面接で転職理由を答える際は、会社に対する不満だけでなく、それを改善するために自分がどのような行動を取ったかも伝えることが重要です。「できる限りの努力はしたが、それでも問題点が解消されなかった」という事実を示すことで、転職理由に説得力が増します。
転職理由の整理に悩んでいる場合は、転職エージェントの活用がおすすめです。
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エンワールド編集部
外資系・日系グローバル企業のハイクラスに精通するエンワールドの編集部員が、転職やキャリア、日々の仕事のお悩みに役立つ情報を執筆します。