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「転職面接ではなぜ自己紹介が求められるんだろう?」、「自己紹介で何を言えばよいのか分からない…」など、転職面接の自己紹介について疑問を持っている方もいるのではないでしょうか。
実は、転職面接で自己紹介が求められるのには、面接担当者側の明確な意図があります。
本記事では、転職面接で自己紹介が求められる理由から自己紹介で伝えるべき具体的な内容、さらに好印象を残すためのコツまで詳しく解説します。パターン別の回答例も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
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転職面接で企業が自己紹介を求める3つの理由
転職面接で企業が自己紹介を求める理由は3つあります。それぞれ詳しくみていきましょう。
応募者の緊張をほぐすため
いわゆるアイス・ブレイクとしての自己紹介です。面接担当者は、応募者の緊張をほぐすために自己紹介を求める場合があります。これは、できるだけ普段どおりの応募者の姿を知りたいと考えているためです。
応募者が緊張した状態では、伝えたいことをうまく伝えられず、本来の人柄や能力を正確に評価できません。
そのため、面接冒頭で自己紹介を求めるのは、会話のきっかけを作り、場を和ませる目的があります。
応募者の人柄やコミュニケーション能力を確認するため
自己紹介の受け答えから、応募者の人柄やコミュニケーション能力を確認しようとしている場合もあります。具体的に見ているポイントは、以下のとおりです。
- どのような表情や話し方をしているか
- 質問の意図に沿った受け答えができているか
- 受け答えの内容は分かりやすいか
これらの点は面接全体を通して見られますが、特に最初の自己紹介は第一印象を決定づける重要な場面です。その後のやり取りにも影響するため、事前にしっかり準備しておきましょう。
後の質問につなげるため
その後の質問につなげるために、自己紹介を求める場合もあります。面接担当者は自己紹介で応募者の全体像を把握し、次にどのような質問をするかを判断しているのです。
つまり、自己紹介で触れた内容は、後の質問で深掘りされる可能性が高いため、アピールしたいスキルや強みがあれば、自己紹介で軽く触れておくことがおすすめです。
転職面接の自己紹介で伝える5つの項目
転職面接の自己紹介で伝えたほうがよい5つの項目について解説します。
①名前
自己紹介は、面接の時間を取ってもらったお礼と一緒に、名前をフルネームで伝えるところから始めます。最初にお礼を伝えることは、ビジネスマナーとしてとても大切です。
具体的には「本日は貴重なお時間をいただき誠にありがとうございます。○○と申します」のように言います。
面接の一言目は緊張するかもしれませんが、大きな声でゆっくりはっきりと話しましょう。そうすることで、好印象につながるだけでなく、自分自身の緊張も和らぎます。
②現職での仕事内容や役割
現職または前職での仕事内容や役割について伝えます。具体的な答え方は以下のとおりです。
回答例
株式会社○○の営業部にて、入社以降3年間、新規顧客開拓を担当しております |
このように、企業名・年数・担当業務などを簡潔に伝えましょう。その事業内容を知らない相手でも伝わるように、専門用語は使わず、誰でも分かる言葉で具体的に伝えることが大切です。
③現職で身につけたスキルや実績
現職または前職で身につけたスキルや実績を簡潔に伝えます。具体的な答え方は以下のとおりです。
回答例
お客さまの潜在的な課題を引き出し、具体的な戦略を提案することで、年間5,000万円以上の新規売上を創出いたしました |
特に実績がない場合は、「業務効率化にどう取り組んだか」「何を意識していたか」「どのような強みを活かしていたか」などを伝えましょう。
ただし、自己紹介を求められている場面では、自己PRのように詳細な説明までしないように注意してください。
④簡単な志望理由
自己紹介のなかで簡単な志望理由も伝えましょう。以下のように、現職で身につけたスキルや実績を交えて伝えると、説得力が増します。
回答例
現職で身につけたプロジェクト管理能力を活かし、御社の新規事業やサービスの企画・推進に貢献したいと考え、応募いたしました。 |
なお、志望理由は別に問われる可能性が高いため、自己紹介では簡単にまとめることを意識してください。
⑤結びの言葉
自己紹介の最後は、「本日はよろしくお願いいたします」などの結びの言葉で締めましょう。結びの言葉がないと、面接官は自己紹介がいつ終わったのかが分かりません。
ビジネスマナーの一つでもあるため、忘れずに伝えましょう。
転職面接の自己紹介で好印象を与える3つのコツ
転職面接の自己紹介で好印象を与える3つのコツを紹介します。

要点を絞って簡潔に話す
自己紹介は要点を絞って簡潔に話すことが大切です。
自己紹介を求められているにもかかわらず、自己PRや志望理由まで詳しく話すと、「質問の意図を理解していない」と思われる可能性があります。
その場で長々と話すことを避けるため、1~2分程度でまとめられるように事前に準備しておきましょう。
面接官に届く声のボリュームでゆっくり話す
面接担当者に届く声のボリュームで、ゆっくり話すことを心がけましょう。
緊張すると声が小さく早口になりがちですが、それでは自身が持つ本来の魅力が伝わりません。
ただし、必要以上に声が大きいとかえって印象が悪いため、部屋の大きさや面接官との距離に合わせたボリュームを意識してください。
事前に自分の声を録音し、声の大きさや話すスピードを確認しておくと、適切な話し方の感覚がつかめるのでおすすめです。
表情・視線・姿勢に気をつける
自己紹介をする際は、表情・視線・姿勢にも注意しましょう。第一印象の多くは視覚情報で決まるため、これらは話す内容と同じくらい大切です。
例えば、「暗い表情」「下向きの視線」「悪い姿勢」は自信がない印象を与え、評価を下げる可能性があります。
そのため、具体的に以下の3点を意識してください。
- 表情が明るく見えるよう口角を少し上げる
- 視線は面接担当者の目線の高さに合わせる
- 背筋を伸ばす
このように、見た目や雰囲気からも好印象を与えることが重要です。
【パターン別】転職面接における自己紹介の回答例文
転職面接の自己紹介といっても、自己紹介をどのように求められるかで答え方は変わってきます。ここでは、自己紹介の回答例文をパターン別で解説します。

自己紹介のみを求められた場合
「簡潔に自己紹介してください」とだけ求められた場合の回答例文は、以下のとおりです。
回答例
本日は貴重なお時間をいただき誠にありがとうございます。○○と申します。 前職では、冷凍食品メーカーである○○の営業企画職として、主に法人向けの提案型営業を担当しておりました。大手スーパーとの共同企画では、季節限定商品のプロモーション施策を提案した結果、売上を前年比の140%まで伸ばしました。 今後はこの経験を活かし、より幅広い業界のクライアントへの企画提案に挑戦したいと考え、多様なクライアントを相手に多彩なキャンペーン企画を展開する御社に応募いたしました。 本日はどうぞよろしくお願いいたします。 |
このように、自身の経歴や応募先との接点を踏まえた簡単な志望理由など、要点を絞った内容を伝えましょう。
職務経歴を含めた自己紹介を求められた場合
「自己紹介ののち、職務経歴についてお話しください」と求められた場合の回答例文は、以下のとおりです。
回答例
本日は貴重なお時間をいただき誠にありがとうございます。○○と申します。 現在は、医療機器メーカーの○○で営業を行っており、大学病院から個人病院まで、37医院を担当しています。この上半期は、売上目標の110%を達成し、営業担当42名のなかで1位の実績をあげました。 私の担当は、主に整形外科用の低周波治療器ですが、競合製品が多いなか、自社製品を導入するとどのくらいの売上増加が期待できるかをシミュレーションし、具体的な数値を示して提案してきました。その結果、顧客獲得や売上向上につなげることができたと考えております。 今後は、御社でもこの提案力を活かし、新規顧客の獲得に貢献したいと思います。 本日はどうぞよろしくお願いいたします。 |
この質問の場合、企業は「応募者がこれまでにどのような業務に携わったのか」「身につけたスキルを自社でどう活かせるのか」を見極めています。
そのため、応募先が求める人物像と合致する自身の経験やスキルなどを積極的にアピールしていきましょう。
面接官の印象に残るためには、最もアピールすべき点を具体的な数字を使って伝え、他は簡潔に述べることが効果的です。
自己PRを含めた自己紹介を求められた場合
「自己紹介に加えて、簡単な自己PRをお願いします」と求められた場合の回答例文は、以下のとおりです。
回答例
本日は貴重なお時間をいただき誠にありがとうございます。○○と申します。 前職では、○○商社においてデジタルカメラの基礎部品を扱うマーケティング部門に在籍していました。 その業務のなかで、デジタルカメラのシェアや生産数などを国別・メーカー別に算出し、新商品の情報とともにまとめたデータを部内で共有する仕組みを作りました。その甲斐もあり、部門全体の新規顧客獲得数を前年比120%に伸ばしました。 その際心がけていたのは、社内外の関係者が必要とする情報を見極め、それらを過不足なく提供することです。 今後、御社でもその経験を活かし、多様なニーズを的確に把握しながら情報を整理・発信することで顧客の信頼を獲得し、売上向上に貢献したいと考えております。 本日はどうぞよろしくお願いいたします。 |
このように、自己PRといっても性格に言及するのではなく、ビジネス上の実績や経験などを中心に話しましょう。企業は応募者が自社でどのように活躍できるのかを知りたいと考えているため、その根拠となる実績や経験を示すことが重要です。
関連記事:【例文あり】転職活動の自己PR | 職務経歴書への書き方や面接時の効果的なアピール方法を徹底解説
転職理由を含めた自己紹介を求められた場合
「自己紹介とともに、転職を志望した理由について教えてください」と求められた場合の回答例文は、以下のとおりです。
回答例
本日はお時間をいただき誠にありがとうございます。○○と申します。 前職では、人材紹介会社○○の営業部で営業アシスタントとして勤務しておりました。 営業部のスタッフやお客さまのサポートにあたりながら、問題を一つひとつ解決することが自信につながり、喜びを感じていました。しかし、次第にお客さまの課題に直接向き合い、解決に貢献できる営業職に就きたいという思いが強くなりました。 また、学生の頃から関心があった保険業界で、お客さまに最適な保険サービスを提案することで、安心や信頼をお届けできる営業職を目指したいと考え、御社への転職を希望いたしました。 今後は、これまで培ったサポート力や課題解決力を活かしてお客さまに寄り添い、御社のさらなる顧客満足度向上に貢献したいと考えております。 本日はどうぞよろしくお願いいたします。 |
大切なのは、応募先にネガティブな印象を与えないことです。面接官が転職理由を尋ねるのは、主に応募者の組織適応力やストレス耐性を確認するためです。たとえネガティブな理由で転職するとしても、「自分のスキルをもっと活かしたい」「業務の幅を広げたい」など、ポジティブな理由に変換して伝えましょう。
関連記事:面接の転職理由の答え方!ケース別の例文や好印象を与える6つのコツを解説
自己紹介でよくある失敗例
自己紹介でよくある失敗例として、以下のようなものが挙げられます。
- 現職の社内用語や業界内用語などの専門用語を使う
- 仕事に関係のない趣味や関心事について語る
- 現職に対する愚痴や不満をこぼす
専門用語を使ったり、聞かれてもいない趣味の話をしたりすると、コミュニケーション能力が低いと判断されてしまう可能性があります。
また、面接の場で現職や前職の不満を口にすると、転職しても不平不満を言って仕事が長続きしないのではないかと思われることがあるので、注意しましょう。
まとめ
転職面接では、冒頭に自己紹介を求められることがほとんどです。応募者の緊張をほぐして普段に近い姿を知りたい、後の質問につなげたいといった意図があります。
ただし、自己紹介はあくまでも自身の基本情報を伝える機会です。自己PRや志望理由を詳細まで伝えすぎないよう注意しましょう。
なお、転職活動を進めるにあたってプロのアドバイスを受けることもおすすめです。エンワールドでは、転職を希望される方一人ひとりに合わせたアプローチで、転職を成功へと導きます。
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