【人事用語FAQ】リスキリングとは

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【人事用語FAQ】リスキリングとは

近年、世界経済(ダボス)会議や経団連の発表などさまざまな場所で、リスキリングの必要性が唱えられています。
今回は、このように注目を集めるリスキリングの意味や重要性、メリット・デメリット、導入する際の方法や注意点などについてFAQ形式で解説します。

リスキリングとは?

「リスキリング(Re-skilling)」とは、技術革新やビジネスモデルの変化、働き方の多様化などに対応するため、新たな職業に就くために、または、今の業務で求められる知識やスキルを獲得する取り組みのことです。

 

リスキリングの重要性は?

リスキリングが重要であると考えられている理由には、次のようなものがあります。

 

DX(デジタルトランスフォーメーション)推進に不可欠

変化の激しい時代のなかで市場における競争優位性を維持し続けるためには、DXの推進による業務の効率化や生産性・正確性の向上、新しい事業や製品・サービスの創出が重要なテーマとなっています。そのため、企業はデジタルスキルを保有した人材の確保や育成が求められるでしょう。

 

労働環境や働き方の変化に適応するため

DXによる新しい業務や職種の増加や、新型コロナウイルスの流行による働き方や労働環境の変化によって、企業は従業員の新たなスキルの習得や労働環境の見直しを求められています。今後起きる変化にも適応するために、リスキリングの重要性は今後一層増すと考えられています。

 

リスキリングの取り組みを行うメリット・デメリットは?

ここでは、リスキリングを行うメリットとデメリットについて主なポイントを説明します。

 

メリット

イノベーションが活性化する

新しいスキルを習得できるため新しいアイデアや企画案が湧きやすくなり、自社のイノベーションが活性化する可能性があります。

 

業務の効率化や生産性が向上する

リスキリングで習得したスキルを活かせば、業務の効率化や生産性の向上が期待でき、残業代の削減や新たな業務・事業への時間確保にも繋がるでしょう。また、従業員のワークバランスの改善も期待できます。

 

習得したスキルをどのように業務に活かせるかイメージしやすい

自社の業務を熟知している既存の従業員なら、習得したスキルをどのように業務に応用したら良いかをイメージすることができます。また、新しい業務にも既存の従業員で取り組めるため、組織文化を継承しながらスムーズに行うことができるでしょう。

 

デメリット

従業員が転職するリスクがある

新しいスキルを習得することで従業員の可能性が広がり、転職してしまうリスクも考えられます。従業員への待遇の見直しや業務の移行などが適切に行われているかなど、チェックしておきましょう。

 

手間や時間、コストがかかる

リスキリングを行うには、対象となる従業員の選出やプログラムの作成などの手間や時間に加え、外部機関に研修を委託する場合などのコストもみておく必要があります。

 

リスキリング導入の流れとは?

ここでは、実際にリスキリングを導入する際の流れを説明します。

 

事業戦略に基づいた人材像やスキルを定める

経営戦略に基づいた人材戦略を立て、そのために必要となる人材像やスキルを洗い出します。必要となるスキルを従業員がその時点で持っていない場合は、リスキリングを行うことになります。

 

教育プログラムを決める

必要となるスキルの学習プログラムを、例えば、研修、オンライン講座や社会人大学、eラーニングなどのさまざまな方法から選びます。その際、外部から講師を呼ぶことや外部ベンダーの学習コンテンツの導入も検討しましょう。

 

従業員に取り組んでもらう

実際に従業員に学習プログラムを行ってもらいます。

従業員ができるだけ負荷にならず、かつ、自主的に取り組めるよう就業時間内に学習時間を設けたり、ミーティングなどを随時行い本人のキャリア観とすり合わせながら進めたりすることが大切です。

 

リスキリングしたことを実践で活かす

リスキリングはあくまで手段であり、実践で活用することが重要です。そのため、業務中に実践する機会を設けその結果に対しフィードバックを行うなどの機会を持つことで、継続したスキルアップを図っていきましょう。

 

リスキリングを進める上での注意点とは?

ここでは、リスキリングを導入する上で注意するべきポイントを紹介します。

 

自社にマッチするプログラムを選ぶ

まず第一に、自社の課題解決に結びつくプログラムを選ぶことが重要です。

もし、プログラムの選び方がわからない場合は、外部の専門家に相談しても良いでしょう。

 

社内の協力体制を整える

リスキリングの導入をスムーズに行うためには、リスキリングのメリットや必要性を経営陣に伝えたり、自らが取り組むことで社内の協力体制を整えることが大切です。

 

従業員のモチベーションが維持される仕組みを作る

リスキリングは継続することで効果を発揮するため、従業員がリスキリングをモチベーションを維持しながら取り組めるような仕組みを作ることが重要です。

例えば、

  • インセンティブを用意
  • 複数人で同時に取り組んでもらう
  • リスキリングでの成長を体感してもらう

などが挙げられます。

 

今回はリスキリングについて解説しました。エンワールドは、企業のグローバル人材に関する採用課題をあらゆる方面からサポートいたします。まずはお気軽にご相談ください。

 

 

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