プロジェクトマネジメント能力があることを客観的に証明できるPMP(Project Management Professional)は、業種や職種を問わずいかせる資格として注目されてきているようです。また、世界共通の資格であることから、資格を保有しているとグローバルな人材としても重宝されるでしょう。この記事では、PMPについての受験資格、費用、勉強方法などを分かりやすく解説しているので、受験を検討している方は参考にしてください。
PMPとは
PMP(Project Management Professional)とは、プロジェクトマネジメントの専門家であることを証明する資格で、米国のプロジェクトマネジメント協会であるPMIが、PMBOKガイドに基づいて認定する国際資格です。受験者のプロジェクトマネジメントの経験や知識だけではなく、マネジメントに対する姿勢などの実務的な内容も問われます。
PMPは商標登録された資格ですが、一度取得すれば永久に効力を発揮するという資格ではありません。3年ごとに更新が必要です。
プロジェクトマネジメントとは
プロジェクトとは、期日の決められた仕事全般を指し、プロジェクトマネジメントは実際の業務に関わるというよりは、プロジェクトの進行を管理する立場にあたります。プロジェクトの立ち上げから終結まで一貫して管理することが仕事で、プロジェクト遂行のための計画を立て、プロジェクトの目的達成のために社員の業務内容などをコントロールする役割を担います。
プロジェクトを成功させるには、「何をもって成功とみなすか」をプロジェクトの関係者と話し合って明確に定義し、そこから逆算して成功までの過程をはっきりさせる必要があるとされています。そして逆算するためには、スケジュール調整・品質・人材・コスト・納期だけに注目するのではなく、広い視点やリスク管理などの知識を持たなければならないでしょう。
PMP取得の流れ
1. PMIサイトでアカウントを作成します。
2. PMIサイトで職務履歴などの申請書を作成します。
3. PMIサイトでPM研修を35時間受講します。
4. PMIが申請書の内容完成度をレビューします。
5. 受験料支払いメールに対応します。
6. 申込み内容書でIDや有効期限を確認します。
7. 試験を予約し、受験します。
8. 合格後、3年の間に60PDU(勉強時間を表す単位)を取得し、PMIサイトにログインして登録します。
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PMP取得のメリット
スキルアップの観点では、順序立てた仕事の進め方が身につくため、今後の業務が効率化できるようになるでしょう。
また、社内外に対してプロジェクトマネジメントの専門家であることが示せるだけではなく、どの業種にも存在するプロジェクトを管理できる人材として重宝される可能性があるという、キャリアアップの視点でのメリットもあります。
そして、プロジェクトマネジメントではさまざまな人と関わるようになるため、人脈を広げることもできるでしょう。プロジェクトマネジメントのコミュニティを通して、活動の輪を広げることも期待できます。
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PMPの受験資格
ここでは、PMPの受験資格について解説します。PMI会員である必要はありませんが、以下の条件を満たしている必要があります。
プロジェクトマネジメント経験の証明
プロジェクトのリーダーとしての実務経験が必要です。4年制大学卒以上、もしくは相当する資格を持っている人は、36か月のプロジェクトマネジメント経験、4,500時間に及ぶプロジェクト指揮・監督の実務経験が求められます。
また、高校卒業もしくは相当する資格を持っている人は、60か月のプロジェクトマネジメント経験、7,500時間に及ぶプロジェクト指揮・監督の実務経験が求められます。
また、プロジェクトの実務経験は、試験の申込みをさかのぼり8年以内と定められています。
実務経験については、その内容自体は問われず、明確な始まりと成果があるものと定められています。しかし、受験者本人が「プロジェクト経験である」と思っていても、第三者がプロジェクトのリーダーとして認識していなければ評価されないこともあります。
35時間の公式なプロジェクトマネジメント研修の受講
プロジェクトマネジメントの公式な研修とは、自習やPMI支部のミーティングを含まない以下のようなプログラムを指します。
・R.E.P.(PMI認定教育プロバイダー)による研修
・PMI認定教育研修主催のプログラム
・大学が行う教育プログラム
・企業が行う研修プログラム
・e-learningなどのR.E.P.以外の研修会社、もしくはコンサルタントが行うプログラム
これらのプログラムを、申請日までに修了していることが受験の条件となります。そして、研修名や研修を受けた場所、研修日、時間数などを、研修内容の資料をもとにして、受験申請書に記入する必要があります。研修に関する資料は、監査などのために念のため保管しておきましょう。
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PMPの難易度
PMPの合格率は公表されていません。そのため、参考までにPMPの難易度について解説します。
PMP取得に際しては、コンピュータによる知識試験が行われます。この試験では4択問題が200問出題されますが、そのうち25問が統計データ取得を目的とした問題で、合否には関係がありません。残りの175問のうち108問(61.0%)以上を正解できれば合格となります。
受験料が安くないため、合格する自信のある人しか受験していないと考えられる中、自信を持って受験にのぞんだ人でも60%台で合格していることから、高得点が取りにくい試験であるといえるでしょう。よって、難易度は高いと考えてよいでしょう。
PMPを取得するための費用
ここでは、PMPを取得するための費用について解説します。
受験費用
受験料はPMI会員か非会員かで異なります。PMI会員なら405ドル、一般なら555ドルと、会員のほうが割安になっています。
PMPは有効期間内であれば3回まで同じIDで受験できるシステムを採用しているため、再受験の料金も設定されており、PMI会員は275ドル、一般なら375ドルかかります。
PMI会員のほうが受験費用は割安になるので、気になる方はPMI会員に登録してもよいでしょう。しかし、PMI会員になるには会員費が必要で、本部の入会費が10ドル、本部の年会費が129ドル、支部の年会費が50ドルかかることを覚えておきましょう。
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研修受講費用
研修受講費用は、受講方法によって幅があります。チューターがついているものや初級コースではなく、上級コースを受講すると費用は割高になる傾向にあります。e-learningだと20,000~45,000円程度、講座受講であれば50,000~100,000円程度かかると考えておきましょう。
また、受講にかかる総時間数によっても費用は異なります。10~35時間のコース展開が多く見られますので、自分のライフスタイルとも照らし合わせてどの研修を受講するか決めましょう。
取得した後にかかる費用もある
PMI会員になった場合、本部の年会費は129ドル、支部の年会費は50ドルかかります。入会費もあり、そちらは10ドルかかります。
また、PMP試験合格後も3年ごとに資格の更新する必要があります。その更新にも費用がかかり、PMI会員ならば60ドル、一般であれば150ドルとなっています。
受験前にPMI会員になれば受験料や公式参考書の料金が割安になります。例えば公式参考書の価格は、PMI日本支部会員なら8,000円、法人スポンサーなら9,000円、一般なら12,000円となっています。
そのため、受験前にPMI会員になっておくことをおすすめします。
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PMPの勉強方法
ここでは、PMPの勉強方法についてふたつの方法を解説します。
PMBOKガイドを活用する
PMIが発行している公式の参考書を活用するのが、合格への近道だと言えるでしょう。しかし、ひととおり目を通した程度で理解できる内容ではありません。PMBOKガイドを完全にインプット・アウトプットできるレベルにするには、3周程度読み込まなければならないといわれています。
また、実務で行っていたこと、経験から得た知識などと照らし合わせながら読んでいくことがポイントです。
問題集を繰り返し解く
公式・非公式に関わらず、問題集は繰り返し解きましょう。1度目は概要を把握し、2度目からはインプット・アウトプットできる段階にもっていきましょう。試験で出題される問題の傾向を把握できるので、必ず行っておきたい勉強方法のひとつです。
また、問題集をひととおり解くことで、自分がどのような問題を得意不得意としているのかを理解できるでしょう。そして、間違った問題を復習することで、本番で同じような問題が出題された際の正答率が上がるでしょう。
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まとめ
PMPとはプロジェクトマネジメントの能力を証明する資格で、難易度は高めの傾向にあること、取得にかかる費用や勉強方法を解説しました。
転職エージェントのエンワールドには、プロジェクトマネジメントに関わる案件も扱っています。また、ひとりひとりに合った丁寧なサポートや、IT系に特化した部署があることを強みとしています。プロジェクトマネジメントという仕事に興味のある方は、ぜひ一度、無料面談にご応募ください。