マネジメント力という言葉はビジネスシーンに限らず、さまざまな場所でよく耳にします。では、マネジメント力とは具体的にどんなものを指すのでしょうか。
ここではマネジメント力とはどんなものか、またマネジメント力を向上させるために必要なスキルについて紹介します。
マネジメント力(マネジメント能力)とはどういったものか
まず、マネジメント力とはどんなものなのか、具体的に解説しましょう。
マネジメント力とは事柄を上手に管理・運営すること
マネジメント力とは、「管理能力」と訳すことができます。ビジネスシーンでのマネジメント力とは、企業や部署などの組織を管理する能力を指しますが、ただ管理するだけではなくうまく運営することによって目的や成果を達成することといえるでしょう。
社会人には必要となるスキルのひとつですが、特に管理職や経営者であれば高いマネジメント力が求められます。
マネジメント力とリーダーシップの違い
マネジメント力とよく混同されるものに、リーダーシップがあります。確かにこの2つはよく似ている印象を受けるかもしれませんが、似て非なるものです。
リーダーシップは統率力、指導力とも訳され、組織を牽引するリーダーとしてのスキルを差し、対人にのみ使用されます。
これに対しマネジメントは、対人だけではなく人材を含めた資源や資金、施設、商品などビジネスに関するすべてを総合的に適切に管理して運営していくスキルが求められるという違いがあります。
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マネジメント力(マネジメント能力)を高めるために必要な7つのスキル
ここでは、マネジメント力を高めるために必要なスキルについて紹介しましょう。
分析力・問題解決力
物事を論理的に分析し、正しい方法で解決する能力はマネジメントに必須のスキルです。問題発生時だけではなく、目標に向かってどうすればよいかを的確に分析・判断し、正しい指示を出すことができなければチームは動けませんし、結果を出すことができません。
これには、ロジカルシンキングを身につける必要があります。「論理的思考」と訳されるロジカルシンキングは今ではすべてのビジネスパーソンが身につけておくべきであるともいわれていますが、マネジメントには必須であるといえるでしょう。
リーダーシップ・意思決定力
マネジメント力とリーダーシップの違いは先に述べましたが、リーダーシップはマネジメントに必要な能力のひとつでもあります。
部下の人望がなく、部下をまとめてひとつの目標に向かえるように統括・指導する能力がなければそのチームは成果を上げることはできないでしょう。
リーダーとしての意思をはっきりと示し、進むべき方向を提示することで部下は上司を信頼し、仕事を進めることができます。普段の業務においてもそうですが、思いもしないトラブルが起こった際、上司が的確に判断し指示を出すことによって部下は安心してトラブルの対応にあたることができます。
コーチングスキル(コミュニケーションスキル)
より良い結果を出すためには、一人ひとりが持てる能力を最大限に発揮することが大切。コーチングスキルは、部下のもつ力を最大限に引き出すスキルです。
部下のもつ能力を引き出すには、普段からのコミュニケーションが非常に大切です。相手の存在を認め、適切なコミュニケーションを重ねることによって部下の可能性や行動力を引き出すことが求められるため、コーチングスキルは高いコミュニケーションスキルがあって初めて成り立つものであるといえるでしょう。
ファシリテーションスキル
ファシリテーションスキルとは、会議などをただ進行させるだけではなく、参加者の意見を引き出したり、意見を言いやすい雰囲気を作ったり、意見の行き違いによるぶつかり合いを避けるようにコントロールしたりして、スムーズに会議ができるように導くスキルのことを指します。
多種多様な意見を最終的にひとつにまとめる、議題に対する回答や何らかの決定が得られるように働きかけるなど、ダイバーシティが進むこれからの管理職には欠かせないスキルであるとされています。
アセスメントスキル
「適材適所」は非常に重要です。アセスメントスキルとは、部下の能力や行動傾向に加え、育成ポイントを正しく理解するスキルのことで、このアセスメントスキルが欠けていると、チーム構築がアンバランスになったり、部下の育成の効率が悪くなったりする危険があるのです。
日常的に部下の行動をよく観察し、特性や傾向をつかむとともに、面談や雑談などを通して適性や長所を探すようにしましょう。アセスメントスキルはコーチングスキルと密接に関わりあうスキルでもあります。
プロジェクトマネジメント力
いつまでに何をどのように行い、どのような結果を出さなければならないのかを決められたプロジェクトが発生した場合、管理職は誰をどの担当にし、どういう方法でプロジェクトを進めていくのかを論理的に考え、目標達成に導くかなければなりません。
このプロジェクトマネジメント力は管理職には絶対に欠かすことができないスキルです。人材、コスト、納期など総合的に判断するスキルが必要です。
テクニカルスキル
一般的には、組織を運営して結果を出すように導くスキルと、ある専門分野における高い技術力や専門性は別のスキルであるとされますが、管理職には、ときには部下に見本を見せるシーンもあります。また何らかのトラブルが発生した場合など、自らが対応しなければならない状態が発生することもあるでしょう。
そのため、管理職であってもマネジメント力を高めるためにテクニカルスキルを身につけておくことが望ましいといえるでしょう。
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マネジメント力(マネジメント能力)向上のために身につけたいこと
上記で紹介したスキル以外にも、マネジメント力を向上させるために身につけておきたい思考方法などがあります。
3つの視点(ディズニーストラテジー)
ビジネスパーソンなら、ウォルト・ディズニーの成功を知らない方はいないでしょう。ウォルト・ディズニーを成功に導いたのがディズニーストラテジーと呼ばれる3つの視点です。
1つ目の視点は「夢想家」。基本的にウォルト・ディズニーはこの立ち位置の人であったといわれています。
周囲に夢と思われるような現実的ではない壮大な夢やワクワクさせるようなことを考えているポジションです。2つ目は「現実家」。その夢はどのようにしたら実現するのかを現実的に考えるポジションで、夢の実現のために必要な戦略を考えます。
3つ目の視点が「批評家」で、第三者の客観的な立ち位置から批評するポジションです。夢の実現に対してシビアに分析し、チェックすることで解決すべき課題を見つけより夢を実現に近づけるのです。
この3つの視点をもつことが、マネジメント力アップには欠かせないでしょう。
ポジションチェンジ
管理職などのマネジメントとして欠かせないのは、ポジションチェンジと呼ばれる思考です。
「ディズニーストラテテジー」にも通じるものがありますが、自分(自社・自分のチーム)の立場だけでなく、取引先や顧客などの相手の立場に立って考えることでこれまで見えなかった問題や優先事項、そして問題解決の糸口などが見えてきたり理解できたりするようになるのです。
相手の立場、もしくは第三者的な視点を常に持っておくことで物事を多角的な面から把握することができるため、さまざまなシーンで役立つでしょう。人の上に立つ管理職なら身につけておきたい思考法です。
ペーシング・傾聴
相手のトーンや速さに合わせたり、感情のレベルを合わせたりして同調することをペーシングといいます。自分と同じペースやトーンで話すことで相手は信頼感や安心感をあなたに持ち、心を開いてくれるようになりやすいといいます。
また相手の話を遮らず、かつ否定することなく真摯に耳を傾けることを「傾聴」といい、これとペーシングを実行することで相手は自分を理解しようとしてくれている、と感じ、本音や心の片隅にある意見を引き出しやすくなるのです。
ペーシングや傾聴を身につけることは、コーチングスキルやコミュニケーションスキル、ファシリテーションスキルのアップにもつながるでしょう。
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