【人事用語FAQ】タックマンモデルとは

2023.05.17
【人事用語FAQ】タックマンモデルとは

組織として目標を達成したり成果を出したりするためには、優れた組織運営が求められます。「タックマンモデル」は、そのような理想的な組織運営に役立つ考え方のひとつです。

この記事では、タックマンモデルとは何か、その目的やメリット、混乱期を乗り越えたり学習したりする方法などについてFAQ形式で解説します。

Q. タックマンモデルとは?

「タックマンモデル」とは、心理学者のブルース・W・タックマンが1965年に提唱した組織の成長段階を示すモデルです。

 

組織というものは段階を経て理想的な状態へ成長するとされ、当時は4段階に分かれていましたが、1977年にもう1段階追加され、現在では5段階のモデルとして活用されています。

 

Q. タックマンモデルの目的は?

タックマンモデルの考え方を利用する目的は2つあります。

 

ひとつは、組織のメンバーが自分たちの役割を理解するためです。特に、混乱期と呼ばれる段階を乗り越えるためには、お互いの役割を理解・認識し合えるような組織に成長することが求められます。

 

もうひとつは、組織のパフォーマンスを向上させるためです。特に管理者やリーダーがタックマンモデルを学ぶことで、成長段階に応じた打ち手を選択することが可能となります。その結果、組織の成長スピードが上がり、高いパフォーマンスの発揮に繋がります。

 

Q. タックマンモデルを取り入れることで得られるメリットは?

タックマンモデルを取り入れることで、得られる可能性のある主なメリットは次の通りです。

 

  • 組織のメンバーが自分達の役割を認識できるため、何をすべきか自発的に考えられる
  • メンバーが介在価値を感じることができやすくなり、モチベーションの維持・向上が期待できる
  • 各段階において何をすべきかが明確になるため、組織としての目標を設定しやすい
  • リーダーとして活躍していくような人材を育成する機会となる

 

Q. タックマンモデルの5つのステージとは?

タックマンモデルでは、5つのステージで組織作りを行うよう提唱しています。ここでは、その5つのステージについて解説します。

 

形成期

組織が作られたばかりの段階で、メンバー同士の相互理解が浅い状態です。まずは組織の目標や各人の役割などを共有するために、積極的なコミュニケーションを取ることが重要となります。

 

混乱期

メンバー間で仕事の進め方や考え方に違いが生じ、意見や主張がぶつかり合う段階です。意見の食い違いが散見するようであれば、お互いの認識を合わせるためのコミュニケーションを取る必要があります。

 

統一期

意見や主張がぶつかっても、問題を解決しながら組織としての規範を形成できるようになる段階です。このステージでは、お互いを尊重したコミュニケーションが取れるようになっており、個々の案件をスムーズに完了できます。

 

機能期

組織として機能しており、成功体験を得られる段階です。組織の規範が共有され、メンバーも個々のパフォーマンスを最大限に発揮しています。このステージでは、リーダーがメンバーにとって働き易い環境を整えることが重要です。

 

散会期

組織が目標を達成して解散する段階です。このステージでは、メンバー全員のスキルが向上し、満足感を得ている状態が理想です。リーダーは激励や感想を述べることで、次の仕事もモチベーション高く取り組めるようにメンバーを送り出します。

 

Q. タックマンモデルの混乱期を乗り越えるためには?

タックマンモデルの5つの段階において、特に重要となるのが混乱期です。混乱期を乗り越えるための主なポイントは以下の通りです。

 

  • チームの目的やビジョンを明確にする
  • マインドセットを形成し、組織としての一体感を醸成する
  • 一人ひとりのメンバーの役割や責任範囲を明確にする
  • 相互理解を深めるようなコミュニケーションの場を設ける
  • 感情的にならずにお互いを尊重したフィードバックを心がける

 

Q. タックマンモデルを学習できる方法は?

最後に、タックマンモデルを学習できる方法を3つご紹介します。

 

マシュマロチャレンジゲーム

制限時間内に、マシュマロやテープを使ってスパゲッティの乾麺でタワーを作るゲームです。4人1組となり、どれだけ高くタワーを積み上げられるかを競います。円滑なコミュニケーションが必要となるため、チームとしての一体感を得られます。

 

NASAゲーム

月に不時着した宇宙飛行士という設定で、遠く離れた母船に戻るため15個のアイテムに優先順位を付けるゲームです。まずは自分で考え、その後チームで意見交換をしながら最終決定するというプロセスを通じて、チームで合意形成することを学びます。

 

ドミノ倒しゲーム

チームを組んで200個程度のドミノを並べ、一番長くドミノを倒し続けたチームが勝利するというゲームです。制限時間内にチームでドミノの配置場所を決めて置いていくというプロセスを通じて、役割分担と責任感を学べます。

 

今回はタックマンモデルについて解説しました。エンワールドは、企業のグローバル人材に関する採用課題をあらゆる方面からサポートいたします。まずはお気軽にご相談ください。

 

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