【人事用語FAQ】リテーナー型とは

2023.04.24
【人事用語FAQ】リテーナー型とは

一般的に、多くの人材紹介会社は「成功報酬型」を採用していますが、中には案件によって「リテーナー型」を採用しているケースもあります。しかし、成功報酬型は知っているものの「リテーナー型」とはどういう仕組みなのかよく分からないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

この記事では、リテーナー型の人材紹介や複合型・コンティンジェンシー契約との違い、メリット・デメリットなどについてFAQ形式で解説します。

Q. リテーナー型の人材紹介とは?

「リテーナー型」の人材紹介とは、人材紹介会社に求人を依頼した時点で紹介手数料の一部を着手金として支払う仕組みで、固定報酬型とも呼ばれます。その後、採用がかなった際に残りの紹介手数料を支払います。もし採用できなかった場合、着手金として支払った手数料の一部が返金されることはありません。

ただし、一定期間内に人材が確保できなかった場合には保証のある人材紹介会社もありますので、依頼する会社を検討する際には細かく確認を行いましょう。

 

リテーナー型は、経営層や高いスキルの保持者など、難易度の高い採用に適している手法で、代表例としてヘッドハンティングが挙げられます。

 

Q. 複合型やコンティンジェンシー契約との違いは?

手数料の一部を契約時に支払うリテーナー型に対して、採用できた時のみ支払いが発生する仕組みを「コンティンジェンシー契約」といいます。リテーナー型が固定報酬型と呼ばれるのに対し、コンティンジェンシー契約は成功報酬型とも呼ばれます。

 

コンティンジェンシー契約(成功報酬型)は、経営層からポテンシャル層まで幅広いニーズに応える人材紹介会社が採用しています。固定費がかからないため、導入しやすいのが特徴で、また、成果が出なければ費用も発生しないので、人材紹介会社に対し結果を意識した活動の期待がもてます。

流れとしては、あらかじめ求職者を募集して登録・面談を行った上で、企業の採用ニーズに合った候補者を紹介する方法が一般的です。

 

リテーナー型(固定報酬型)とコンティンジェンシー契約(成功報酬型)を組み合わせたものが「複合型」で、一定の固定費と成果報酬の両方をバランスよく設定した報酬体系になっているのが特徴です。複合型の人材紹介は、固定報酬が発生することで安定したパフォーマンスを期待できるうえに、多少の成果報酬も発生するので、結果を意識した活動も期待できます。複合型の場合も、リテーナー型と同様に経営層や高いスキルを持った希少価値の高い人材をヘッドハンティングする人材紹介に多く見られます。

 

なぜリテーナー型の人材紹介が注目されるのか?

リテーナー型の人材紹介が注目される理由のひとつは、広く求職者を募る一般的な人材紹介と異なり、採用活動を社外、または社内の一部へコンフィデンシャルで進めることができるところです。経営トップ層などの採用活動を非公開で進められるので、事業戦略が外部に漏れる心配がありません。

 

また、優秀な人材を採用する手段として、積極的に活用している企業も増えつつあります。なぜなら、リテーナー型の人材紹介は企業の中長期的な経営課題や戦略を理解した上で、まだ転職市場に出てきていない潜在層も含めて、採用ニーズにあった人材を探し出してくれるからです。

 

Q. リテーナー型の人材紹介を利用するメリット・デメリット?

ここでは、リテーナー型の人材紹介を利用するメリット・デメリットを解説します。

 

メリット

前述したように、リテーナー型の人材紹介には

  • 採用難易度の高い希少な人材を採用できる可能性が高い
  • 採用活動を内々に進めることができる
  • 転職市場に出てこない潜在層にアプローチできる

などのメリットがあります。

 

デメリット

一方、デメリットとしては

  • ターゲットに転職意思がないケースもあるため採用までに時間がかかる
  • 採用の成否にかかわらず初期費用が発生する

などが挙げられます。

 

Q. リテーナー型の人材紹介を活用したほうが良いケースは?

リテーナー型の人材紹介を活用したほうが良いケースには次のようなものがあります。

 

難易度が高いポジションを採用したいケース

転職に積極的な層がいない、他社の求人数が多いポジションなど、採用難易度が高いケースは、リテーナー型で確実に人材を紹介してもらう方が求人に合った母集団を形成できる可能性が高まります。

 

経営層などのハイクラス人材を採用したいケース

一定クラス以上の人材となると転職市場に多く存在していないため、潜在層を掘り起こすためのコネクションなども重要となってきます。そのため、リテーナー型の人材紹介の方が適しているといえます。求める人材要件を明確にし、その領域に強い人材紹介会社を選びましょう。

 

ボリュームやスピード感が必要なケース

一度に10名を採用したい、即戦力が欲しい、といったボリュームやスピード感が必要な場合にもリテーナー型は向いています。

リテーナー型を用いて外部のコンサルタントなどを頼れば、人事だけでは十分な工数が割けない場合でも業務を代行してくれるので、スムーズに母集団形成や書類選考などを進められるでしょう。

 

今回はリテーナー型について解説しました。エンワールドは、企業のグローバル人材に関する採用課題をあらゆる方面からサポートいたします。まずはお気軽にご相談ください。

 

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