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【人事用語FAQ】リカレントとは

Posted by en world Japan

2ヶ月前

​市場の変化が激しい現代において、従来の知識にこだわらず新しいスキルや知識を習得させるリカレント教育が注目されています。

この記事では、リカレント教育の内容や必要性、メリット・デメリットや支援方法などについてFAQ形式で解説します。

|Q. リカレント教育とは?

「リカレント(recurrent)」とは、英語で「再発する・循環する・繰り返す」という意味を持つ言葉で、「リカレント教育」とは教育機関を修了し社会に出た後に必要なタイミングに応じて学習を続けることを指します。​

リカレント教育の大事なポイントは、仕事と学びを反復しながら実践に役立つスキルを習得することです。一般的に、一度仕事から離れて大学や専門学校などの教育機関で学び直すケースが多いですが、退職や休職を必要としないこともあります。

|Q. リカレント教育の必要性とは?

リカレント教育が必要であるといわれる背景には、次の3つがあるとされています。​

急速な技術革新による市場の変化への対応

AI技術やDXなどの技術革新が急速に進む中、従来のやり方では対応できない企業課題が生まれつつあります。それらに迅速に対応するため、働きながら新たな分野の学びを得て、実践の場と反復しながらスキルを磨く必要性が出てきています。​

雇用の流動化を受け従業員自らが学びの機会を探す必要性

終身雇用が当たり前ではなくなった現代において雇用の流動化が進む中、社内教育や実務で身についたスキルや知識だけでは、従業員が自ら描いたキャリアプランを実現できないケースもあります。そのため、キャリアプランに合わせて学びの機会を得る手段が求められるようになりました。​

就労期間長期化の要請への対応

長寿化が進む日本では、老若男女問わず就労期間の長期化の要請が予想されています。そのため、定年退職後の再雇用・再就職、ライフイベント後の仕事復帰などを実現するために、新しい知識を身に付けることも重要となりつつあります。​

|Q. リカレント教育のメリット・デメリットとは?

ここでは、リカレント教育のメリット・デメリットについて、企業と個人の両観点から解説します。​

メリット

リカレント教育における企業としての主なメリットは次の通りです。​

  • 従業員のスキル習得により業務効率化や生産性の向上が期待できる

  • 従業員のスキル習得により配置転換による人手不足解消が期待できる

  • 人材の流動化により社内の活性化が期待できる

  • 企業間の競争力が高められる可能性がある​

リカレント教育における個人としての主なメリットは次の通りです。

  • 職場での早期活躍が期待できる

  • 習得したスキルによって年収の増加が期待できる

  • キャリアの選択肢が広がり、需要の多い高給な職種人材に転換できる可能性がある

  • ブランクからの復職・再就職がしやすくなる可能性がある​

デメリット

リカレント教育における企業としての主なデメリットは次の通りです。​

  • 従業員が働きながら学習できる労働環境整備が必要となる

  • 従業員の学費サポートが必要となる場合がある

  • 上記における費用対成果が可視化しにくい​

リカレント教育における個人としての主なデメリットは次の通りです。​

  • 長期学習について周囲から理解を得る必要がある

  • 実務経験が伴わない場合は学んだことが評価されにくいこともある

  • キャリア形成において何を学ぶべきかの選択が難しい場合もある​

|Q. リカレント教育を支援する方法とは?

企業が従業員のリカレント教育を支援するには、次の6つの方法などがあります。​

1. 自社で教育研修を行う

自社で教育研修を実施することで、事業がおかれている市場のニーズに合った学びを提供することができます。​

2. 学費の一部または全額を負担する

社会人向けのリカレント講座を実施している大学・大学院・専修学校や資格スクール、オンライン講座などにかかる費用の一部または全てを負担します。​

3. 休職・復職制度を見直す

就労を一時中断してリカレント教育を受けたい従業員を支援するために、休職・復職制度を見直す方法もあります。​

4. 時短勤務制度を導入し学びやすい環境を整える

従業員が働きながら学べる環境を整えるために、時短勤務制度の見直しや通常業務の軽減などを検討することも一つです。​

5. 選択的週休3日制を導入する

週休3日や週休4日など、従業員が勤務日数を選択できるようにすることも、リカレント教育の支援につながります。​

6. リカレント教育の情報を提供する

リカレント教育に興味があるものの、どうやって始めてよいのか分からないという従業員には、リカレント教育の情報を積極的に提供するとよいでしょう。​

今回はリカレントについて解説しました。エンワールドは、企業のグローバル人材に関する採用課題をあらゆる方面からサポートいたします。まずはお気軽にご相談ください。