外資系企業に応募して面接が決まったら、当日までにどれだけの準備をできるかが、転職の成否を分けます。面接で話す内容を磨くためには、応募先の情報を再確認したり、面接の練習をしたりと、やるべきことはたくさんあります。
この記事では、本番での対応も含めて網羅的に解説しますので、面接に向けた準備を行う際に参考にしてください。
■外資系企業の面接前に準備すべきポイント
転職の成功を目指すなら、外資系に限らず入念な準備は欠かせません。特に外資系企業の場合は、英語を使ってコミュニケーションをとる点を考慮する必要があります。
以下で、外資系企業の面接前に準備すべきポイントについて解説します。
☑応募先企業について調べる
採用試験を受ける企業について知ることは、応募者として最初にやるべきことです。その企業に、自分を採用しようと思ってもらうには、応募先企業のことを十分に調べておき、会話の中身を想定しておく必要があります。よく調べないで応募すると、面接で苦労するだけでなく、採用された後で「思っていたのと違う」ということになりかねません。
さらに外資系企業の場合、面接で外国人を相手に英語で話さなければいけない可能性があります。英語での会話にある程度慣れていても、面接で自分をアピールするのは、日本人を相手に日本語で話すよりもはるかにハードルが高いといえるでしょう。
☑英文レジュメを見直す
英文レジュメは、面接での質問を組み立てる元になる書類です。自分が面接を担当するならば、ここを重点的に突っ込んで聞くといった部分をチェックしておきます。
レジュメの内容は質問のきっかけであり、そこからどう話を膨らませるかがポイントです。
また、それ以外の記述についても慌てずに答えられるように準備しましょう。
相手が人事担当者か部門責任者かによって、専門的な話の理解度が違うことが考えられるため、わかりやすい説明をする準備も必要です。
☑オンライン英会話やエージェントと英語の面接練習をする
普段、英語を使う場面の少ない環境にいる場合は、本番の面接でうまく話せない可能性があります。しかし、事前に同じ状況を経験できる機会はそう多くはありません。
その場合は、オンラインの英会話などを利用して練習しましょう。
また、転職エージェントを利用している場合は、本番を想定した英語の面接の訓練など対応してくれることがあるので、自分を効率よくアピールできるよう準備できます。
■外資系企業の面接の流れ
外資系企業の面接では、最初の対面時に握手をするなど、一般的な日本企業ではあまりない光景を見ることがあります。心の準備がないと、戸惑ってしまいますよね。
以下では、外資系企業の面接の流れを解説します。
| 自己紹介
まず、面接官と初めて対面したときに、簡単な自己紹介をします。例えるなら、営業マンが訪問先であいさつをするようなものです。英語面接が予定される場合や、外国人が面接官であれば、こちらから握手を求めるのもよいでしょう。握手は状況に応じて判断します。
| 面接官からのインタビュー
外資系企業の面接官が聞いてくる内容は、日系企業の面接と似ています。
まず、志望動機と自分についての説明を求められますので、事前に考えておきます。
その後は、レジュメの内容を踏まえたものや、より詳細な希望やアピールポイントに関する質問が続きます。具体的には、経歴についての詳しい質問や仕事に対する考え方、転職理由、待遇面の希望、入社後の活躍についての考えなどです。
| 逆質問・今後のフロー確認
面接といえば、自分を見られるものと考えている日本人は少なくありませんが、お互いが相手を見る場でもあります。入社後に失敗したと思うことがないように、逆質問やフローの確認は重要なことです。
ここで聞く内容としては、外資系企業だからということではなく、日本企業でも同じです。ただし、英語でのやり取りを前提と考えて、事前に質問文を考えておく方がよいでしょう。
■どのような自己紹介が適切なのか?
それでは、実際の面接の場ではどのような自己紹介をするのが適切といえるのかを解説します。面接での第一印象を左右しかねないものですので、しっかりと確認してください。
| おすすめの方法
☑お礼の気持ちを伝える
面接の機会を作っていただいたことへ、感謝の気持ちをきちんと伝えましょう。
☑自分の得意分野をアピールする
短い自己紹介の中に、自分の経歴でプッシュできる部分を盛り込みます。いわゆる「つかみ」です。
☑堂々かつ親しみのある態度を心がける
第一印象を決める自己紹介では、前向きで積極的な姿勢を示すとともに、相手に対する敬意と親しみを示す態度と文言を使います。
実際に使える例文集を、詳しく知りたい方はこちらを参考にしてください。
英語面接 成功する「自己紹介」の作り方と挨拶!タイプ別例文10選
| 注意点
☑相手の目を見る
自己紹介をするときは、しっかりと相手の目を見ます。これは、外資系企業に限った話ではないものの、日系企業以上に注意したい点です。
初対面であっても相手の目を見ないで話すことは、マイナスにとられる可能性もあります。
☑関係のない話はしない
これから面接という場面での自己紹介は、要点だけ手短に述べて終わらせます。話好きでついしゃべり過ぎてしまうという人は注意しましょう。
世間話ではないため、余計な話をすると、状況を理解できない人物と思われる可能性があります。
☑自己PRは本題で伝えるようにする
自己紹介にアピールできるポイントを含めることはよいですが、あれもこれもPRしてはいけません。面接の本題の中で話すべき事柄だからです。
■どのようなインタビューの回答が適切なのか?
続いては、面接官の質問、インタビューに対する適切な回答について解説します。
よい回答だと思っていたものが低評価になってしまうこともあるため、しっかりと確認しましょう。
| よくある質問・おすすめの回答方法
☑この会社に応募した理由
単に興味を持ったというだけでは、選考のポイントになりません。なぜ興味をもったのか、どこに魅力を感じたのかを回答します。
☑希望する職務内容
自分がやりたいという希望だけでなく、自分のスキルならこの職務の役に立つという価値を示す回答を心がけましょう。
☑これまでの実績
多くの外資系企業では、即戦力を求めています。これまでの実績をどのように述べるかがポイントになります。さらに、結果が重要とはいえどのような考えや取り組みで結果を出したかを説明することが重要です。再現性のない実績は、採用する理由になりません。
☑採用するメリット
あなたを採用するとどのようなメリットがあるのかという質問は、外資系企業では一般的です。
根拠のある話に基づいて、自分が十分な戦力になり得る人材だとアピールすることが重要です。
☑長所と短所
仕事上でプラスに働いた事例に基づき、客観的に長所を話せるようにします。
短所は当たり障りのないもので、カバーする方法や改善についても話せればよいでしょう。
実際に使える例文集を詳しく知りたい方はこちら
| 注意点
☑過大評価と思われないように注意する
自分を売り込むのが重要とはいえ、度が過ぎると過大評価と思われ、押しつけがましくなってしまいます。
あくまでも事実に基づいて、客観的な視点でのアピールを心がけます。
☑柔軟なところも見せる
希望を聞かれた場合などは、率直に話すのもよいですが、柔軟性がないと判断されてしまうリスクもあります。
希望がかなわないなら入社しない場合は別として、それ以外の選択もあることを付け加えるとよいでしょう。
☑答えられないことははっきりと
前職の内容などで守秘義務に抵触する場合など、答えられないこともあるので注意しましょう。
ここでのポイントは、曖昧にするのではなく、ハッキリと答えられない理由を述べることです。
■面接の終わり際でどのように振る舞うのが適切なのか?
ひととおり面接のやり取りが終わるとついそこで気を抜いてしまいがちですが、面接の終わり際の振る舞いこそが結果を左右するといっても過言ではありません。
印象よく面接を終えるための方法を解説します。
| おすすめの方法
☑最後に一言だけ売り込みをする
面接の終わりに、一言だけ売り込みの言葉を付け加えます。
執拗なアピールは逆効果ですが、最後のお願いともいえる一言は、熱意を示す効果があります。
☑次のステップを確認をする
スケジュールがあらかじめ示されている場合は別にして、面接後のステップについて確認しておくことも大切です。
入社への積極的な姿勢を見せることにもつながります。
☑しっかりとお礼を述べる
最初のあいさつと同様、面接の機会を設けていただいたことに対して、しっかりとお礼を述べます。
面接の手ごたえがどうであれ、結果がどうなるかはわかりません。帰るまでが面接です。結果に関わらずあいさつを欠かさないようにしましょう。
| 注意点
☑面接官の指示に従う
面接官が終了のあいさつをするまでは、勝手に席を立たないようにします。
☑ネガティブな表情を見せない
面接で失敗したと思うと、暗い気分になるかもしれませんが、顔に出さないようにします。最後まで明るく振舞いましょう。
☑最後まで緊張感を保つ
面接が終わったとたんにラフな言動にならないよう気をつけましょう。会社を出るまでが面接だと心がけてください。
■まとめ
外資系企業の面接を受ける前には、応募先について十分な下調べを行い、自分とマッチする部分をアピールできるようにしておきます。また、面接での質問が求める答えを考え、プラスアルファの答えができるように準備することも大切です。
まだ、どのような企業に応募するか決まっていない人は、転職エージェントに登録することから始めましょう。外資系はもちろん国内企業の転職にも精通したエンワールドなら、さまざまな活躍の場を求めることができますし、面接のフォローもしてくれます。ぜひご登録ください。