合同会社デロイト トーマツ
森永 直樹氏 / 石井 なをみ氏
【全3回インタビューシリーズ/第一弾】
2025年12月、デロイト トーマツ コンサルティング合同会社、デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社、デロイト トーマツ リスクアドバイザリー合同会社の3法人が合併し、合同会社デロイト トーマツ(以下デロイト トーマツ)が誕生しました。その中核を担うEngineering Unitは、高度な技術力を武器にクライアントの経営課題に正面から向き合うプロフェッショナル集団です。第一線で活躍する森永 直樹氏と石井 なをみ氏に、組織の魅力やキャリアパス、求める人物像についてお話を伺いました。
技術の最前線からコンサルティングへ、異なるキャリアが交差する組織
お二人のこれまでのキャリアと、貴社に入社された経緯を教えてください。
森永氏:前職は日系のITコンサルティング会社で、システムアーキテクト(※)や大規模開発プロジェクトのPM(プロジェクトマネージャー)を務めていました。その中で、「確かな技術力を持つエンジニアこそ、高い付加価値を生み出せるはず」という思いを抱くようになりました。デロイト トーマツに入社した理由は、総合コンサルティングファームである環境に飛び込み、Engineeringの価値を体現したいと考えたためです。
石井氏:私は総合コンサルティングファームを経て、自動車メーカーに勤めていました。転職の際にデロイト トーマツを選んだ理由は、総合ファームとしての強力な基盤があり、かつ私の業界知見を活かせる「自動車業界向けのコンサルティング」に強みを持っていたからです。入社後はインダストリーサービス(自動車業界)側に所属し、業務改革やパフォーマンス改善などの案件を担当しました。その後、より幅広い業界でDXを推進したいという思いから、オファリングサービス(※)側であるEngineering Unitに異動しました。
※システムアーキテクト…システム企画や設計など、システム開発の上流工程を主導するエンジニア
※オファリングサービス…組織、機能、目的に対応したサービスを提供するUnit
技術力をコアに、経営の課題に切り込む醍醐味
現在の役割や仕事の魅力を教えてください。
森永氏:私はEngineering Unit全体の運営を担っています。EngineeringというUnit名から少し誤解を受けやすいのですが、開発だけを担う部門ではありません。経営上の課題に対して、テクノロジーの専門家として解決策を提案し、ビジネスの方向性を一緒に決めていく役割が求められています。単に言われたことだけをやる関係ではなく、経営層から「自社の未来を創るためのパートナー」として頼られ、技術力で企業や社会を動かしているというダイナミズムを感じられる点が、最大の魅力です。
石井氏:私はEngineering Unitの中で、プログラム管理やプロジェクト管理を専門とするチームに所属しています。デロイト トーマツは、特定の業界のビジネスに精通した「インダストリーサービス」と、私たちのようなテクノロジーに強みを持つ「オファリングサービス」が、案件の初期段階からタッグを組んでお客様の経営課題に向き合います。クライアントの事業への理解、圧倒的な技術力やプロジェクトマネジメント力を持つスペシャリストの強みが掛け合わさり、お互いリスペクトを持って働けることに楽しさを感じています。
「ただのコスト」を「未来への投資」に変える、デロイト トーマツならではの提案力
貴社で働くことのやりがいや魅力を教えてください。
森永氏:お客様にシステム開発の価値を感じていただけた瞬間に、大きなやりがいを感じます。たとえば、「システムの老朽化に伴う刷新」という案件がありますが、これを単に要望どおりに進めてしまうと、経営の視点では「システムが動かなくなる前に、やむを得ず発生するコスト」と捉えられてしまいがちです。しかしデロイト トーマツでは、「このタイミングで見直したい業務は何ですか」「今後5年、10年でやっていきたいビジネスはどう変わりますか」といった、経営の根本的な議論から入ります。最終的に「システムを刷新する」という着地点は同じでも、仕方なく必要経費として処理されるシステムを作るのと、会社の未来のためのシステムを作るのとでは、やりがいはまったく異なります。これは、我々にとってはもちろん、お客様側でこのプロジェクトを担当される方々や関与されるベンダーの皆様にとっても、とても重要な違いであると考えています。
石井氏:以前、大規模なデータ基盤構築とデータ分析システムの導入プロジェクトを担当したことがありました。米国Deloitteと連携する案件で、クライアント側のステークホルダーも多く、各々の立場や期待値を調整しながら合意形成を進める必要がある、難易度の高いプロジェクトでした。そんな中で、上司が「クライアントとの合意形成で難しい局面があれば、私たちがサポートするから、まずは現場で思いっきりやっていい。」と背中を押してくれました。自社の上層部が責任を持って現場を守ってくれるカルチャーがあり、安心して目の前のプロジェクトに集中できるのは大きな魅力だと感じています。
新生デロイト トーマツで加速する、多面的な価値提供
合弁により合同会社となったことの影響や、今後の組織に求められる役割を教えてください。
森永氏:Engineering Unitに求められている役割は、実務に精通したスペシャリストが中心となって、プロジェクトの実効性をしっかり確保することです。具体的には、依頼に応じて確実にシステム化を実現できる実効力を持ちながら、同時に付加価値の高いアドバイザリーを提供することが求められています。また、統合前からもファイナンシャルアドバイザリーやリスクアドバイザリーとのコラボレーションは進めていましたが、会社間の壁がなくなり手続きが簡素化されたことで、より迅速に適切な専門家と連携しプロジェクトを展開できるようになったことはメリットと感じています。
石井氏:合併前からリスクアドバイザリーと一緒に進めていた案件があり、クライアントから「同じ組織だと思っていた」と言っていただけるほど一体感をもってサービス提供ができています。そのため、これまでの実態に組織体制が追い付いてきたと感じています。 今後、合同会社デロイト トーマツとして幅広いお客様に認知されていくことで、より多面的なご支援の機会が広がっていくのではないかと思います。
森永氏:他のUnitと協働する場面も多く、とりわけEngineeringとAI&Dは密接に連携しています。AI&Dがアプリケーションやデータ活用を担い、Engineeringがシステム全体の設計を支えることで、一体となって価値創出に取り組んでいます。AI活用が進むいま、少人数でもEnd-to-Endでやりきる体制がより重要になっています。その中核となるのが、技術とアーキテクチャに精通したエンジニアリング人材です。次世代育成にも力を入れており、こうした人材こそがこれからの組織を強くしていくと考えています。
「あなたはどう思うのか」と、常に自分の見解を求められる環境
入社後にギャップを感じたことはありましたか?
森永氏:「あなたはどう思うのか」を常に問われることですね。プロジェクトの役割としてお客様側で作成された検討資料や前工程で作成された仕様書に従って業務を進めることも多いですが、コンサルティングの領域ではそれだけでは足りません。「資料を見てどう思ったのか」「それを正しいと思っているのか」という自身の意見を常に求められます。あらゆるシーンにおいて自分の見解を持つことを求められることが、面白いところであり大変なところなので、最初はギャップに感じやすいところかなと思います。
石井氏: お客様は「最終的な目的(ゴール)」を念頭に置いていらっしゃるので、「現在の状況はこうです」という事実の積み上げの推進では満足いただけません。常に「プロジェクトでの取り組みが、お客様のゴールに対してどう影響するのか」という「逆引きの思考」が大切になります。最初は難しさを感じるかもしれませんが、その考え方に基づいた取り組みができるようになるとプロジェクトがまったく違う見え方をしてきます。その面白さは、コンサルティングファームならではと思います。
組織を牽引する道も、技術を極める道も。選べるキャリアパスの安心感
Engineering Unit内のキャリアパスについて教えてください。
森永氏:大きく2つのキャリアパスがあります。一つは「トラディショナル」と呼ばれる、従来型のコンサルタントキャリアです。案件の提案・受注からチームの編成、クライアントへのデリバリーまでをメインとする役割です。もう一つは「スペシャリスト」で、難しいテーマに対する専門的な知見や技術をクライアントに提供する役割です。こうした選択肢が用意されているのは、やはり大きな組織だからこそできることだと思います。
石井氏:自分のキャリア志向や強みに合わせて、どちらの道を進むかを選べる安心感があります。一度選んで終わりではなく、キャリアステージに応じて見直すこともできます。評価者とは別にコーチがついて、毎年の目標設定や半期毎のレビューを通じて、個々のキャリアパスを一緒に考える仕組みがしっかり回っています。
制度の先にある「人への思いやり」が、多様な働き方を支える
働きやすさの面ではどのように感じていますか?
森永氏:ライフイベントとキャリアの両立がしやすい環境だと思います。人によっては家庭の事情で、夕方以降の時間帯に予定を入れないようにしている方もいますが、それも当たり前のこととして受け入れられています。制度があることは当然ですが、それを活用できる雰囲気も大切だと思っています。制限がある中で勤務されている方が気負ってしまわないよう、積極的にコミュニケーションを取り、制度を安心して使える環境づくりを心がけています。
石井氏:性別関係なく機会が均等にあるため、女性だから困ったという経験はありません。最近では男性で育休を取る方も増えています。個々のライフサイクルに応じた働き方ができる制度が整っていて、非常に働きやすい環境です。ファーム全体では役員クラスの女性も増えており、女性リーダーの経験談を聞く会なども企画されています。
一人ひとりに寄り添うフォローで、転職後のギャップを乗り越える
社員が持続的に活躍するために、どのような取り組みがありますか?
森永氏:入社された方一人ひとりに、普段の評価を行う上司とは別に、専任の「コーチ」がつきます。コーチは日々の業務の悩みから中長期的なキャリアまで、何でも安心して相談できる存在です。定期的な1対1の面談はもちろん、デロイト トーマツが蓄積してきた豊富なオンライン研修などもあります。社員同士が気軽に相談し合えるようなフラットな関係づくりや、必要な情報や学びたいコンテンツを自主的に見つけられる環境づくりを大切にしています。
石井氏:デロイト トーマツでは、まず年初に各自が「今年どう成長したいか」というキャリアの目標を立てることから始まります。その目標設定の段階から、評価者やコーチが、より良いプランになるよう親身にアドバイスをしてくれます。その後も定期的な面談を通して、一年間伴走してくれるので安心です。評価者やコーチが同じプロジェクトにいない場合でも、プロジェクトの責任者と連携し、「各々がどのように活躍できるか」一緒に考えてくれる体制が根付いています。
テクノロジーで世界を変えたいという意欲を持つ方へ
最後に、転職を検討されている方へメッセージをお願いします。
森永氏:技術をベースとしながらも、経営層と共に「会社を変えていきたい」という思いを持たれている方にとっては、おそらくこれ以上ないフィールドです。世界中と連携し経験できる幅も大きく広がるので、自分の技術力で世界を変えていきたいという意欲のある方は、ぜひ扉を叩いていただきたいと思います。
石井氏:デロイト トーマツは、大きなチャンスとフィールドがある環境です。入社された後も、キャリア形成をサポートする仕組みがあり、「どうキャリアを築くか」を真剣に一緒に考えてくれるメンバーがいます。ぜひチャレンジしてみてください。
森永 直樹氏
合同会社デロイト トーマツ Engineering Unit Leader / Partner
IT系コンサルティング会社を経て現職。IT戦略立案、全社システム改革など多数の大規模プロジェクトに従事。システムアーキテクトとしての豊富な経験に基き、実行性の高いIT戦略立案・システム構想策定に強みを持つ。クラウドアーキテクチャ領域の責任者。 主な執筆として『(戦略フォーサイト)真のクラウド活用』(日経産業新聞)のほか、関連テーマによる講演等多数。
石井 なをみ氏
合同会社デロイト トーマツ Engineering Unit Specialist Director
総合コンサルティングファーム、自動車メーカーを経てデロイト トーマツに入社。入社後は、自動車業界向けのインダストリーサービスに所属し、DXを活用した業務改革やパフォーマンス改善などのプロジェクトを多数経験。より幅広い業界でDXを推進したいという思いから、オファリングサービス側であるEngineering Unitへ異動し、技術起点の価値創出に取り組んでいる。
飯島 和輝
エンワールド・ジャパン株式会社
Technology/ Consulting division, Emerging Tech Team Team Manager
教育業界でのコーチング・店舗運営を経てエンワールド・ジャパン入社。テクノロジー/コンサルティング領域のEmerging Techチームマネージャーとしてマネジメントにも従事。前職での人材育成経験を活かした的確なアドバイスと、ハイクラス人材の採用支援を強みとする。候補者一人ひとりのキャリアビジョンに深く寄り添う伴走型の支援を重視し、入社後活躍(Enabling Success)を見据えた中長期的なマッチングに尽力している。
※2026年5月現在の内容です
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