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今からでも遅くない! IT・デジタル社会で勝ち抜く人材になるには?~ニューノーマル時代に考える、新たな経営とIT~

Posted by en world Japan

約1ヶ月前

今回のウェビナーではPwCあらた有限責任監査法人の綾部泰二さん、田中大介さんをスピーカーにお迎えし、「今からでも遅くない!IT・デジタル社会で勝ち抜く人材になるには?~ニューノーマル時代に考える、新たな経営とIT~」をテーマにトークセッションを開催しました。

 

Want → Mustに変わったDX:2025年問題

2025年問題とは

・人口の減少

・SAPの保守切れ

・2025年の崖

 

2025年の崖とは

・基幹システムのレガシー化

・IT人材不足の拡大

・IT予算における技術的負担の拡大

→年間経済損失が現在の3倍に

 

2025年問題においては、サービス提供をより自動化し、労働集約型から脱却する必要があります。ナレッジファームとIT化を融合し、人が会社に所属するというより、ノウハウシェアという形で取り組むことが大切です。

そのためにはデジタルへの働きかけが必要ですが、日本社会のデジタル化はまだ遠いと感じます。しかし、コロナによる自粛中には、一度デジタル化が始まれば爆発的に推進されるだろうという片鱗も見られました。コロナによってこうだったらいい(Want)から、こうしないといけない(Must)に変わったのです。

一方で人の信頼関係の上に成り立つ仕事のデジタル化は難しいと言えます。デジタル化された中でいかに信頼を作っていくかも課題の一つです。

 

日本と世界の状況比較

NRI Secure Technology, Incのデータをもとに、日本と世界におけるDXやセキュリティへの取り組みについて見てみましょう。

 

DX推進状況:日本、米国、シンガポールの比較

・DXへの取り組みについて、米国、シンガポールは90%以上が「取り組んでいる」と答えたのに対し、日本は50%以下

・Agile/DevPpsについて「自社で開発を行っている」と答えた割合は、米国、シンガポールで80%近いが、日本は30%

・日本でも専門性をつけていく採用の仕方を考えれば、組織体制の作り方も変わってくる

 

日本におけるDXの取り組み推進の阻害理由TOP5

1位:技術を実装する人員やリソースの確保やスキル

2位:予算配分や投資判断

3位:新技術に対する理解

4位:組織的な対応、トップの理解

5位:ビジネス現場の理解

 

以上のことから、経営と現場の乖離が生まれていることが分かります。しかし、そこを埋められる人材が日本にはいません。

 

セキュリティ状況

・米国、中国はサイバー空間で戦争しており、防衛軍も持っている

・海外では人命にかかわるサイバーインシデントも多いため、対策が進んでいる

・日本はセキュリティに関する意識が希薄

 

世界の労働力人口は、日本に対してアメリカは3倍、インドで6倍、中国だと13倍もあります。2019年をピークに日本のIT人材は減少していくという統計や、2030年には60万人が不足するという予測もあり、需要と供給の乖離も今後さらに開いていくでしょう。日本は人口が減っており、DXの取り組みが遅れているという危機感を持たなければいけません。

 

綾部さんは、インターネット空間を通じたバーチャルとリアルの使い分けに、この問題を紐解くヒントがあるのではないかと言います。ニューノーマル時代、場所や時間に依存しない仕事のスタイルも増えています。日本だけで閉じるビジネスは少なく、大抵はグローバルに国境を越えています。日本の人口だけを見るのではなく、地球規模で仕事をするという感覚も大切だと言えるでしょう。

 

時代・人材ニーズの変化:80年代~2010年代のIT状況

綾部さんによると、2000年代と最近では案件の特徴に変化があるそうです。

 

2000年代

・システム障害と戦うという依頼が多く、再発防止策やリスクマネジメントの案件が多かった

 

最近

・クラウドの利用法やリスクとの向き合い方についての案件が多い

・ITガバナンスの観点からシステム子会社の位置づけの見直し方という話もあった

・クラウドは1社利用ではなく、マルチクラウド化が普通で、クラウド側も他のクラウドと連携するのが流行している

 

最近ではITが以前以上に会社にとって利益を生み、ビジネスを加速させる内容のものになってきたと言えます。

 

コロナが与えた市場への影響

日本ではここ数年で転職に対する考えが変わり、転職者数も上がっています。有効求人倍率も高水準で推移してきましたが、コロナにより減少傾向になってしまいました。

IT人材のニーズは高く、ここ数年は5~8倍で推移していますが、30代、40代の即戦力層の人は専門性がないと転職に苦戦するようです。

 

今回のテーマにもあるように、現在はニューノーマル時代といわれています。しかし、実はニューノーマル時代の到来は、今回で3回目です。

 

第一期:2000年代初頭

・ネットの普及

・限界費用ゼロ社会

 

第二期:2008~2009年

・リーマンショック後

・金融資本主義への反省

 

第三期:現在

・コロナショックによって加速

・密接の回避

 

第三期のニューノーマルによって推し進められたこと

・SaaSの加速

・電子押印

・リモートワーク

・X-Tech(業務を越えたIT化)

・オンライン研修、面接、打ち合わせ

・キャッシュレス、無人店舗

・MaaS自動運転の開発

 

DX時代に勝ち抜くためのスキルとは

DXは目的ではなく手段であり、目的は経営戦略の実現です。手段としてのDXには攻めと守りの両方が必要で、それが真のDX化、そして経営戦略の実現につながるのです。

 

DXの2つの視点

・攻めの視点 →企業の利益・売上拡大

・守りの視点 →利益を失うリスクの減少

 

この時代においては、攻めと守りどちらかに偏るのではなく、両方の視点を持った上で経営を考えられる人材が勝ち抜くことができるのです。

 

ITの急流で生き抜くには

これまでITはメインフレームからオープン化、クラウド化、デジタル化と変わってきました。5年、10年経てばまた新たな時代が到来するでしょう。ITの流れが非常に速い一方で、これからはデジタルがベースの世の中になります。デジタルに関連する知識やスキルをベースに持たなければ、今後戦っていくことさえ難しいでしょう。

 

今後必要になること

・今後市場に参入してくるデジタルネイティブ世代を使う側のデジタル素養

・ジョブ型雇用に遷移する中で、デジタルの知識にプラスアルファできるスキルや専門性

・リスクマネジメント

 

綾部さんによると、単純に働くのではなく、世の中に一つ残したい、何かを成し遂げたいという思いがある人が成功しているそうです。

コロナ禍によってDX化が進む中、この機会にご自身のキャリアを見つめ直してみてはいかがでしょうか。

 

最後に、お忙しい中ご参加いただいたPwCあらた有限責任監査法人の綾部泰二さん、田中大介さん、そしてご参加いただいた全てのリスナーの皆さま、本当にありがとうございました。