金融経済新聞「金融人の転職事情」第11回 金融IT化の波と採用

2021年02月01日

第11回「金融人の転職事情」金融IT化の波と採用

早いもので本コラムも残すところ2回となりました。
多くの方からご感想やオンラインでのご連絡をいただき、大変感謝しております。

企業やビジネスのDX化が叫ばれて久しいですが、金融業界におけるIT化の波も同様です。今回は金融業界におけるIT化の変化と採用についてお話しさせていただきます。

2020年に起きた新型コロナウイルス感染症の拡大による影響で、多くの企業でリモートワークが導入され、日本全体における働き方が一気に変化しました。

そして、ビジネスにおいても、スマートフォンを使用したキャッシュレス決済や、オンライン通話を用いた非対面での営業、リモートでの商談・面談など、急激なIT化が進んでいます。

金融業界では大規模な社内プロセスのデジタル化、または、クラウド化を行うプロジェクトが多く見受けられ、そのために必要な新規の人材採用が、コロナ禍においても多く行われていました。

数多くの企業からDX関連のプロジェクトマネージャーや技術職採用の需要があるため競争率は非常に高く、企業が優秀な人材を獲得するために、現職から年収を15%以上アップした採用事例もありました。

また、中には小売り業界の経験を活かし、金融業界への転職に成功している転職者の事例も見られました。

2020年は地方銀行などでもオンライン化のプロジェクトが発足し、オンラインで顧客が快適に使う事ができるシステムの構築のプロジェクトなどもスタートしていました。

また、ネット証券が大手証券会社の口座数を正式に上回ったことからも分かるように、個人投資家を対象としたオンラインサービスの充実性の高まりも業界で注目されました。

これらの変化に紐づいて、オンライン関連の経営企画やプロジェクトマネージャーの採用需要は、今年も引き続き高い水準を保つことが予想されます。

在宅勤務などが増えたことが要因で、転職を希望する、しないに関わらず、労働者がキャリアを見つめなおす機会が確実に増加しています。

自分が求めている情報に接する時間も機会もより増えているため、金融業界から異業種、異業種からの金融業界への転職やキャリアチェンジを柔軟に考える転職希望者の数が、ここ数年増加傾向にあります。

経済産業省が2019年に発表した「IT人材需給に関する調査」では、2030年にIT人材は79万人の不足になるという試算がでています。

2020年の新型コロナウイルスの影響によるIT化の加速を踏まえると、この数字はより大きくなるのではないかと予想できます。

このようなIT人材不足にITサービスを提供することで解決策を提供しているフィンテック業界も、人材採用に積極的な姿勢を見せています。

2021年もフィンテック企業を中心に、大手からスタートアップまで様々な金融系企業において、IT人材の採用が活発化すると考えられます。

現在、Banking as a Service (BaaS) などの新しいサービスも市場で注目を集めています。

金融業界は、伝統的な既存ビジネスに重きを置いた戦略が多い業界でしたが、ここ数年で企業の嗜好性にも変化が現れ、より多くの新しい情報を求めるようになってきています。

そのため、これからの金融業界の転職には、この様な最新の情報にアンテナを高く張っておくことが大切になります。

情報に敏感になりながら、自分の強み、語学力、コミュニケーション能力に磨きをかけ、常に準備をしておくことで、より良いキャリアを目指すためのきっかけに出会えるようになるでしょう。

◆プロフィール

金融チーム チームマネージャー玄間勇介

金融チーム チームマネージャー
玄間勇介 (げんま・ゆうすけ?)

アメリカの大学を卒業後、イギリス系の人材紹介会社で転職コンサルタントとしてのキャリアを積む。2018年にエンワールド・ジャパンへ。業界歴10年以上。金融xIT業界を専門とし、外資系、およびグローバル企業のミドル~ハイクラスの採用支援、転職支援を得意とする。

2021年2月1日号 「金融経済新聞」掲載 ※無断転載・引用を固く禁じます。

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