コロナはオンラインの旅行会社にとってはチャンス Agodaの取り組みとバリュー

2022.03.08
コロナはオンラインの旅行会社にとってはチャンス Agodaの取り組みとバリュー

2005年にシンガポールで立ち上げられたAgoda。
ブッキングホールディングスグループである同社は200ヵ国以上・約270万の宿泊施設の予約ができるウェブサイト・アプリを運営しており、39ヶ国語で利用できることからも利用顧客の多様さが分かります。

今回は大尾嘉 宏人氏(Agoda 北アジア地区統括Associate Vice President/Agoda International Japan 代表取締役)に、多くの人が外出を控えるようになったコロナ禍での会社の状況や今後採用したいと考えている方の特徴、入社後の育成制度等について詳しく伺いました。

コロナ禍で「緊急事態宣言」「まん延防止等重点措置」等が発令され、旅行業界への影響は大きかったように思います。貴社の状況はいかがですか?

海外旅行はほぼなくなりました。一方で、2020年の「Go To トラベル」以降は日本国内の宿泊予約数がずっと伸びています。2019年の国内旅行予約数を大幅に上回っています。その理由として、Agodaは様々な旅行者のニーズにフレキシブルに対応できるOTA(Online Travel Agent)であることが大きな理由だと考えます。

Agodaは個人や少人数での利用が多く、利用される皆様は3密を避けた旅が可能です。宿泊予約もキャンセルもすべてアプリやサイト上でできるため、簡単かつ柔軟に、低コストな旅行をご提案できることも、時代のニーズと合っています。国内だけでも9万以上の施設を扱っているので、お客様のニーズに合わせた施設を選んでいただけます。2019年からはフライトも予約できるようになりました。

会社全体としては、コロナが広がり出した当初は先が見えず、コロナがかなり長引くことを想定しました。状況に合わせ様々なプロダクトやサービスの整理、優先順位の再検討を行いました。会社として最小までスリム化しましたので、その後は回復と成長に合わせ、積極的な採用投資も始めています。

コロナはオンラインの旅行会社にとってはチャンスでもあると考えています。

Agoda_3.PNG

今後、旅行・観光業界がどのように変化していくと考えていますか?

転職を検討している方にとっては気になる点ですよね。Agodaは、国内の旅行需要をしっかりと獲得できています。また世界各国で国境が開き始め、インバウンドの回復が加速しているのでここから著しく成長すると思っています。

それ以上に、私は今回のような世界規模のパンデミックは今後はもう起きないとも考えています。今回のコロナで世界各国が大変な思いをしながらも対策のノウハウや知見を得たわけです。よって、万が一、将来同じようなことが起きてもしっかり対応できるでしょう。

更に、色々な制約や制限がある中、人はシームレスで使い勝手の良い予約体験をしたいと思うはずです。

例えばAgodaでは、元々海外旅行を目的とした人も、国内向けの付加価値の高く安価な旅行を目当てにされます。インバウンドの旅行者に対しても、日本の人気はどんどん高まっています。各国の国境が開き始める中、どんどん旅行者が増えていくと思います。更に、人気の大都市である東京、大阪、京都だけでなく、周辺都市や地方の旅館で、本物の旅館体験がしたいというニーズも高まっています。

検索数や予約数も伸びていてとても勇気づけられます。旅行は、安全対策が取られれば、大きなリカバリーが期待できるでしょう。

そのお話しを聞いて安心した方は多いと思います。そんな中でAgodaは今後どのような取り組みを進めていくのでしょうか。

デジタルでの手軽さをさらに強化しつつ、国内のお客様向けに地域化、最適化を更に進めていきます。

Agodaは現在国内旅行のみ販売しているという状況の中、それでもビジネスは成長しています。今後状況が落ち着いてきたら必ず海外旅行数も増えます。DX化は今後ますます必要になるので、需要は一層高まっていくでしょう。

そのような中、Agodaは旅の予約が、旅行者にとっても宿泊施設パートナーにとってももっと簡単でもっとスムーズにするため、常にグローバルレベルでの最高の技術を取り入れています。

そして、Test&Measure(常に試し、常に測定)という方法で、旅行者と宿泊施設パートナーにとって最適な経験を提供するため、常に世界各国で試し、改善しながらサービスを作り上げています。

例えば、2020年は、コロナ禍で、国内旅行向けの特別料金を提供するGo Localや直前予約を対象にしたGo Local Tonightという特別なプランを作成しました。

そして、2021年夏からは日本の宿泊施設に特化した「国内施設向けカスタマイズプラン」を提供しています。これはグローバルのオンライン旅行会社(OTA)としては初の取り組みです。日本では、食事のメニューや様々な特典など、宿泊経験を重視して宿泊先を選ぶ傾向にあります。これは海外では見られない傾向です。今後も食事のメニューやプランの詳細を記載するなどして、より日本のお客様のニーズにあった形で情報を発信していきます。

私達Agodaは、宿泊施設パートナーと一緒に、国内旅行者への露出を高めながら、来るべきインバウンドに備えることにコミットしています。

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今後、Agodaはどのような方を採用したいと考えていますか?

社内コミュニケーションの関係上、基本的な英語力は必要ですが、採用で重視しているのは、情熱があるかという点と「Agodaバリュー」に共感し一緒に実践できる方です。

旅行業界や、旅をするという経験をより良いものに変えていきたい、そして観光によって地域を元気にしていきたいという思いのある方。強い情熱があれば、業界経験は問いません。

そして「Agodaバリュー」は、25ヶ国で約4,000人もの多様な社員が働いている私達の会社において、同じゴールを目指すために理解し、実践してほしい価値観です。

例えば、当事者意識をもってチームや会社と向き合うこと、早め早めに行動することなどがあります。中でも大切にしているのは「be humble(謙虚でありましょう)」です。多様な意見・フィードバックを謙虚に聞くことで、個人の成長と会社の発展につながっていきます。また、実際にそれを実践できている人材が社内でも成果を挙げているのです。

多様性のある会社だからこそ、私達は自由に意見を言える・聞ける風土を大切にしています。こうした文化を理解し、実践してくれる方を歓迎します。

今後Agodaでの”入社後活躍”の取り組みを教えてください。

Agodaにはオンラインで学べる仕組みが充実しています。

例えば「ブートキャンプ」。業界用語や仕事の進め方、考え方などを基礎から応用までオンラインで学び、必要であればアドバイスを受けられます。

あるいは「SAM」。SAMは、ストラテジックアカウントマネジメントの略になりますが、宿泊施設のコンサルティング営業をしているチームが必ず受ける、社内研修プログラムです。Agodaでは、宿泊施設を運営する方向けのサポートにも注力しています。「SAM」では、必要なデータを活用し、宿泊施設ごとに最適なマーケティングを提案できるようになることを目的としています。

他にも様々なコンテンツがありますが、「分かりにくい」とフィードバックがある度に改善しています。グループ全体として人材育成にはかなり力を入れており、人に優しい会社だと感じます。

エンワールドのミッション「入社後活躍」についてはどのように考えていらっしゃいますか?

共通点も多く、共感しています。

Agodaでも人材開発、いわゆるL&Dにはかなり時間をかけています。私自身、入社時には複数のグループトレーニングをオンラインで受けました。各レベル・テーマに応じた様々なプログラムで、入社後に活躍してもらえる仕組みになっています。

また、満足度調査を定期的にしているのも同じですね。結果をもとに、不十分な項目をどう変えるかなど、一つずつ真剣に議論しています。

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最後に、転職を希望される方々に向けてメッセージをお願いします。

Agodaは、大きなグローバル企業の安定感と安心感の中、スタートアップの雰囲気・文化が根付いています。挑戦できる面白さを経験できる会社ですので、そういった働き方をしたい方は大歓迎です。旅をより良い経験に変えたいという、強い情熱のある方をお待ちしています。一緒に日本を元気にしましょう。

大尾嘉宏人

大尾嘉宏人

Agoda 北アジア地区統括Associate Vice President Agoda International Japan 代表取締役

1994年に凸版印刷に入社し、まだ日本でも極めて新しかったインターネットビジネスの企画・推進に関わる。1999年から2002年まで米国西海岸に駐在、2004年にロチェスター大学MBAを首席で卒業。帰国後、同社デジタルコンテンツ事業会社の管理部門の責任者として事業成長に貢献。

2007年に楽天グループに移り国内、海外の買収企業のPMI(ポストマージャーインテグレーション、買収後の経営改革)を現地役員として担当。2011年に楽天グループ執行役員に就任。2014年より楽天モバイル(MVNO)事業を立ち上げ、2017年にはNo.1のシェアに。その後楽天モバイル(株)の常務執行役員として営業部門とマーケティング部門を統括。

2020年3月にブッキングホールディングスグループのアゴダに参画。北アジア地区の統括責任者として現在日本と韓国を管掌。 インターネットを活用した生活者の利便性向上と既存産業の改革をライフワークとしている。

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