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「デジタル」で何が変わる? 観光業・外食産業のこれから

Posted by en world Japan

14日前

​今回は、上記のテーマで約1時間のQAセッションも含めたパネルディスカッションを行いました。 

パネラーにお迎えしたのは、Agoda 北アジア地区統括 Associate Vice President 兼 Agoda International Japan 代表取締役の大尾嘉 宏人(おおおか ひろと)氏、日本ケンタッキー・フライド・チキン株式会社(KFC)ゼネラルマネージャー(2022年4月よりCMO)の小室 武史(こむろ たけし)氏、TakeMe株式会社代表取締役社長の薫 路(ドン ルー)氏です。ファシリテーターは、エンワールド・ジャパンのセールス&マーケティング部門チームマネジャーの高田優が勤めました。

 

当日のウェビナーはYoutubeでご覧いただけます。

今回のウェビナーは、以下の6部構成です。

・パネリストの自己紹介

・Part 1. コロナを経て起きた「デジタルの変化」とは?

・Part 2. デジタル×オフラインを効果的に連携させるには?

・Part 3. ポストコロナを見据えたビジネスの展望

・Part 4. これから市場で求められるデジタル人材とは?

・Q&A

■パネリストの自己紹介

|Agoda 大尾嘉氏

凸版印刷から楽天と、さまざまな分野でインターネットの仕事に携わり、2020年からAgodaに参画しています。インターネットを活用し、生活者の利便性の向上や既存の産業の改革をどこまで行えるかに興味を持ち仕事をしています。

 

|KFC 小室氏

外資系の代理店に10数年勤務し、ダノンやマクドナルドを経て、KFCは入社2年目です。入社したタイミングからコロナ禍となり、今まで経験したこととは異なることが色々と起きています。とても大変ではありますが、やりがいのある仕事に携われています。

 

|TakeMe 董氏

大学で来日し米系投資銀行を経てアメリカのMBAを取得。その後、中国でeコマースの会社を2社起業し、それらを売却後、約7年前に日本に戻って2016年に会社(TakeMeの前身)を立ち上げました。QRコードからの決済・飲食店でのデジタルオーダーなどのサービスを展開しています。

 

■PART1:コロナを経て起きた「デジタルの変化」とは?

|Agoda:New Inconvenience

(大尾嘉氏)コロナの影響で、予約した宿に行けなくなるという不確実性や衛生面での不安が増え、「確認しなければいけないことが増えたが情報が足りない」という新しい不便さ”New Inconvenience”が起きました。

「しっかりと情報を提供することによって、旅行者をサポートしていかねば」ということが新しい発見です。

|KFC:顧客接点の減少

(小室氏)デジタル化が進み顧客接点が減少する中で、顧客満足度をどうやってキープ・上昇するかが非常に重要なポイントでした。顧客がオーダーから店舗の受け取りまでスムーズに行えるよう、デジタル上だけでなくお店までをシームレスに繋げ、全体の体験を向上させていくのがチャレンジでした。

|TakeMe:QRコード

(董氏)QRコードは、日本のデンソーウェーブが発明したもので、1994年からありますが、特にここ2年間はオーダー・決済・広告などで日常生活でよく見られるようになったと思います。アメリカでもコロナ以降は、QRコードからスマホでオーダーすることが普通になりました。

今後も、QRコードの利用は増えていくと考えています。



■PART2:デジタル×オフラインを効果的に連携させるには?

|Agoda:情報の準備 / 人の力

(大尾嘉氏)デジタルで宿泊施設と消費者を繋げることをミッションとし、サプライ側の情報を充実させリーチしていくことにこだわっています。

例えば、日本の旅行者は、施設について細かい情報を求めるので、カスタマイズプランを詳細に設定できるシステムを昨年導入しました。

ただ、宿泊施設の方だけで、料金プラン・魅力・写真を充実させ在庫を効果的に販売することは難しい部分もあるので、良く理解しているAgodaの人間が施設に入ってサポートすること、最終的には人の力が大事だと考えます。


|KFC:デジタル×顧客×現場のバランス

(小室氏)入口としてデジタルのオーダープラットフォームを作っていくことは比較的難しくありませんが、出口である店舗で混乱せずオペレーションを回せるように繋げるのは難易度が高いことです。全国約1,200店舗、10代から70代以上という幅広く働いている方々が、誰でも理解できるプロセスを心がけなければいけません。


|TakeMe:引き算

(董氏)コロナ期間中は「引き算」がテーマになりました。

例えば、我々のデジタルソリューションで、店員や経営者のコストや負担をいかに減らすのかというのがフォーカスポイントです。

また、クライアントには中小・個店が多く高齢者やITが詳しくない方も多いため、説明書を読まなくても利用できるUXを作ること、初期費用やランニング費用などを減らし導入ハードルを下げることも大事です。


■PART3:ポストコロナを見据えたビジネスの展望


|Agoda:グローバル基準のローカライゼーション

(大尾嘉氏)グローバル企業として世界のどこでも使える共通のシステムを利用する中で予約数を伸ばすには、どこまで国内の消費者に対しローカライズしたものを提供できるのかを意識するべきだと思います。

また、国ごとに特有のプランを作り、そこにどんなニーズがあるのか蓄積していくことも重要です。国ごとの行動パターンがわかる事例などのグローバルで集めたデータを、別のローカルにも提供することができると思います。


|KFC:デジタル×ホスピタリティ / KFCらしさ

(小室氏)スムーズなデジタル体験を作ることは大事ですが、KFCらしさを出し他社と差別化するには、店舗の雰囲気などをどのようにデジタルで表現できるかが重要となってきます。

また、デジタル体験においては、レストラン業界だけでなくアマゾンやNETFLIXなど広い業界のベンチマークをしていく必要があります。

グローバルプラットフォームを使うことで基本は整えられるので、その上で、ローカライゼーションし、顧客の満足度をどう最適化していくかのバランスが重要だと考えています。


|TakeMe:ボーダーを超えるスマホ決済 / 決済起点のカスタマーリレーション

(董氏)スマホ決済の利用は、コロナ禍でさらに伸びました。今後は、海外でもイーウォレットやペイペイを利用できるようにしたいと考えています。

また、オンラインについても、海外のサイトで買い物する際にイーウォレットが通用するようになる世界を目指したいと思います。

さらに、スマホのインターフェースの利点を生かした、スマホ決済後の顧客との関係性構築サービスが次の新たな展開だと考えます。


■PART4:これから市場で求められるデジタル人材とは?

|Agoda:情熱・学ぶ姿勢・謙虚さ

(大尾嘉氏)基本的なITの知識・英語力は押さえた上で、旅行業界・消費者の旅行体験を良くしたい、地域を活性化したいという情熱が大事です。

学ぶ姿勢がなければなかなか謙虚になれませんし、謙虚であれば多くの方からの意見を吸収し改善ができ、さらに知識も広がると思います。


|KFC:デジタルとアナログの融合を生む

(小室氏)根本的な姿勢はもちろん、デジタルの専門性も求めます。ただ、デジタルだけではなく、店舗も含めて全体としての流れを見れなくてはいけません。

大局的にものを見て、目的をしっかりと意識しながらデジタルに向かい合うことが大事です。


|TakeMe:ピュアに、常識を疑う

(董氏)奇想天外なことを考えるより、常に日常に注目し問いかけ、なぜかを考え意識し改善していくこと、子供のようにピュアにそれができることが大事です。


■Q&A

最後に以下の質問にもお答えいただきました。

・(大尾嘉氏への質問)「情報がわかりやすく、伝えられやすいことが大切」ということの具体的な例はありますか?

・(大尾嘉氏への質問)agodaは多拠点ワーケーションとそのためのサブスクサービス展開を予定されていますか?また、そのような競合サービスをベンチマークしていますか?

・(小室氏・董氏への質問)日本におけるマーケット特有の戦略やシステム設定はありますか?


■まとめ

今回は、”「デジタル」で何が変わる?観光業・外食産業のこれから”というテーマで、3名のパネリストによるトークセッションを行いました。

視聴者の方々がご自身のキャリアを考える上で、少しでも参考になれば幸いです。

 

最後になりましたが、お忙しい中ご参加いただいたパネリストの皆さん、ご参加いただいた全てのリスナーの皆さま、本当にありがとうございました。