日本への外資系企業の進出が増えている昨今、外資系企業への転職を考える人が増えています。中でも人気なのが化粧品メーカーです。この記事では、外資系化粧品メーカーの特徴・業務内容、働くメリット・デメリット、転職に必要なスキル、向いている人、転職方法まで紹介します。外資系化粧品メーカーに転職を希望される際には、ぜひ役立ててください。
■外資系化粧品メーカーとは?
外資系化粧品メーカーでは、百貨店や専門店を中心に、主に高価格帯の商品を多く販売しています。その業務内容・特徴などについて詳しく説明します。
| 外資系化粧品メーカーの業務内容
外資系化粧品メーカーの主な業務内容を4つ紹介します。
☑商品開発(研究)
化粧品の商品開発では、日本での販路拡大を図る前に、必ず日本のユーザーの肌に合うかどうかなど商品開発をおこないます。また、日本で禁止されている成分が配合されていないかもあわせて確認しています。
☑商品企画(マーケティング)
化粧品におけるマーケティングでは、最初にコンセプトやターゲットを決め、続けてユーザーが手に取りたくなるようなデザインや展開プランを考案するなど、より売れるための商品の企画をおこないます。
☑営業
営業活動をすることにより、自社化粧品の販路拡大をおこないます。ブランド維持の観点や競合との兼ね合いなど、販売される店舗が限られていることも多いため、営業は重要な業務となります。
☑販売スタッフ(ビューティーアドバイザー)
店頭で自社化粧品の販売をおこないます。商品の使い方のアドバイスや、肌の悩みについてカウンセリングも同時におこない、売り上げに直接つながる重要な役割を担います。
| 外資系化粧品メーカーの特徴
外資系化粧品メーカーの特徴を3つ紹介します。
☑自社ブランドを守る意識が高い
自社化粧品のブランドを守る意識が高く、ブランド価値を下げないためにマーケティングに力を入れている企業が多いです。
☑ビジネス形態の多様性
外資系の化粧品会社には大きく3つの形態があります。
まずは、日本に販売拠点を置き、日本にあう商品の開発・販売をおこなう企業、次に本国を拠点としながらも、日本にあった商品の開発・販売をおこなっている企業です。そして本国で開発した商品を輸入製品として日本で販売する企業です。
このように多様な形態でビジネス展開をしています。
☑百貨店中心の販売戦略
百貨店を中心に販売することで、自社化粧品のブランド価値を高めています。これは、百貨店の商品は高額だが良質な商品である、というイメージがあるからです。しかし最近は、百貨店業界の売上不振の影響で、ECサイトでの販売を検討する企業も出始めています。
| 外資系化粧品メーカーの代表企業
日本に進出している主な外資系化粧品メーカーを6つ紹介します。
☑ロレアル(フランス)
ヘアケア商品が有名です。フランスを本拠地とし、全世界で化粧品だけでなくあらゆる事業を展開しています。長期雇用をする企業としても有名で、ブランド・人材共にじっくりと育てることを大切にしています。
☑ユニリーバ(イギリス・オランダ)
ラックスやダヴなど、スキンケアやヘアケア商品が有名です。オランダ・イギリスを本拠地とし、化粧品のほか、食品や洗剤なども含めた生活必需品を取り扱っています。販売する国・地域性を考慮した多様性のある製品づくりをおこなっています。
☑プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)(アメリカ)
ジョイ、ファブリーズ、SKⅡなど、洗剤・化粧品など幅広い商品を取り揃えています。本拠地はアメリカで、社員の能力が優れている企業として世界的に評価されています。女性が働きやすい職場としても知られています。
☑エスティ・ローダー(アメリカ)
基礎化粧品をはじめ、海外ブランドコスメのクリニークやMACなどを販売しています。本拠地はアメリカで、女性社員の比率が高いことも特徴です。
☑コルゲート・パルモリーブ(アメリカ)
ブランド化粧品ではなく、実用性の高い洗剤やせっけん・歯磨き粉などを扱います。本拠地はアメリカで、女性を含め、長期的に勤める人も多くいます。
☑ジョンソン・エンド・ジョンソン(アメリカ)
ベビー用品から医療品まで幅広く扱い、日本でも多くのファンを持つ企業です。アメリカを本拠地としています。人材育成・研修などの環境が整っていることでも知られています。
■外資系化粧品メーカーで働くメリット
外資系化粧品メーカーで働く上では、様々なメリットがあります。日本企業と比較しながら説明します。
| 給料が高い
外資系化粧品メーカーは、日本の企業よりも比較的給料が高めに設定されています。これは、文化や言葉の違う日本で成功するために、他社よりも優秀な人材を得るためだといわれています。ただし給料が高い分、その成果を求められることも事実です。
| キャリアアップできる
外資系化粧品メーカーでは、様々なチャレンジや成果を出すことが求められます。これらの経験は、次の転職の際にも有利に働き、異業種であってもキャリアアップにつながるでしょう。
| 独自のマーケティングが学べる
外資系化粧品メーカーならではのマーケティングが学べます。特に自社ブランドを高めるための意識や、ファンを囲い込む独自の方法を体感することで、自然と企業のマーケティングを学ぶ機会に恵まれます。これは、上述のキャリアアップのためにも重要な点といえるでしょう。
■外資系化粧品メーカーで働くデメリット
外資系化粧品メーカーで働く際に注意しておきたいデメリットを、日本企業と比較しながら説明します。
| 高い売り上げ意識が求められる
海外とは環境も文化も異なる日本市場において、ブランドイメージを崩さずに販売するためには、高い売り上げ意識が求められます。販売員や営業だけでなく、すべての部署で常に成果が求められることも日本企業とは違う点でしょう。
| 求められる責任範囲が広い
人気のある外資系化粧品メーカーだからこそのやりがいもありますが、責任も重い傾向があります。また、ブランドイメージを崩すような行動や言動、情報の発信などにも責任をもって対応する必要があります。このように求められる責任範囲が広く、売り上げやブランドに対する意識の高さがあるのも日本の企業とは異なる点でしょう。
■外資系化粧品メーカーはこんな人におすすめ
外資系化粧品メーカーでは、次のような適性の人が求められます。
| リーダーシップのある人
外資系では化粧品メーカーに限らず、自分の意見を伝えることが非常に重要です。特に化粧品メーカーでは、日本において販路を拡大するため、さまざまな方法を具体的でき、多くの人を導けるリーダーシップのある人が求められます。
| 成果を出す自信のある人
化粧品メーカーは売り上げや目標に対する意識が高いため、ノウハウや経験があり、成果を上げる自信のある人には適性があります。自社商品を売るためにどんな方法があるのか、ターゲットが求めていることは何かを的確につかめる能力は特に重宝されるでしょう。
| 肉体的・精神的に強い人
肉体的にも精神的に強く、どんなときでも目標を見失わない人は外資系の化粧品メーカーに向いています。接客での立ち仕事や女性が多い職場ならではの人間関係などにも柔軟に対応できる強さがあるとさらによいでしょう。
■外資系化粧品メーカーに転職するには
外資系化粧品メーカーへの転職を検討している人に向け、転職するために知っておく必要のあるポイントを紹介します。
| 日本における転職市場の現状
日本は、世界第2位の大きな化粧品マーケットです。多くの外資系化粧品メーカーにおいては、重要な市場であると認識されているため、求人は安定しています。女性の多い職場である上に、結婚や出産などで欠員が出ることも多く、常に一定の採用枠があるといえるでしょう。
しかし販売員においては正社員ではないケースも多いため、転職の際は正社員の募集かどうかを見極めることも大切です。また現在はECマネージャーやIT系の職種の需要も増加しているので、メーカーでの勤務以外のスキルが生かせるケースも増えています。
| 求められるスキル
外資系化粧品メーカーでは、最低限のビジネス英語力が必要とされます。また、美意識の高い顧客を相手にするため、美容に関する専門知識が備わっていないといけません。また、接客でも営業でも多くのコミュニケーションの場がある仕事のため、どんな人とも気持ちよく接する能力が求められるでしょう。
■外資系化粧品メーカーへの転職にはエージェントの利用がおすすめ
外資系化粧品メーカーの正社員募集は多くの応募が見込まれるため、応募者を絞り込むまでのプロセスに膨大な手間がかかります。そのため、外資系に強い転職エージェントへ依頼し、多くの登録者の中から必要なスキルを兼ね備えた人を非公開で求人する企業も多くあります。
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外資系化粧品メーカーに転職を希望される人は、一度サイトをチェックすることをおすすめします。
■まとめ
外資系化粧品メーカーの求人も、他の企業と同様に求人のタイミングがつかみにくい傾向があります。応募数も多いため、いつ求人が出ても動けるよう外資系企業に強いエージェントへ登録し準備を怠らないようにしておくとよいでしょう。
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